町の戦没者追悼式と平和祈念式典が開催された。
『英霊自南還』
異境に骨を曝す十余年
鬼哭啾啾誰か憐れまざらんや
勇躍曽って上る遠征の旅
無言今還る故国の天
靖国の宮にみたまはしづまるも
おりおりかへれ母の夢路に
戦争の末路何ぞ悲壮なる
涙迸り胸は迫る英霊の前
奉納吟詠が静かな会場に響く。
その後小学生による平和についての発表が行われた。
彼らは広島で原爆の恐ろしさ、戦争の悲惨さを学習してきた。
平和とはなんだ?
戦争ってなんだ?
人の命をなんと考える。
それが政治の手段であってはいけない。
武力が力であってはならない。
人々はその時に学んでも
誰かがその歯車を狂わすと
いつももろく崩れてしまう。
なぜ人殺しを正当化するのだろう…。
たくさんの人々は人を憎んでいない。
一部の愚か者に惑わされてはいけない。
挙げる拳は相手を痛めつけるためではない。
暴君に君は間違っていると叱る心だ。

