昨日、有志によって上映された映画『ふるさとがえり』を見に行ってきた。
ずっと生まれ育った町に暮らす私には帰る故郷はない。
変わり行く町を変わったと気づかぬままここに暮らし
なんとかせねばと感じつつも
知恵も勇気もないままに打算と無気力の状態で生きている。
映画の中に問題提起もあった。
だがそれは過疎の地区が抱える共感でしかなく
答えも希望も見えぬままで終わった。
消防団員が登場する。
上映終了後に映画監督から聞かれて
「消防団のイメージが悪いですー」と答えたが実は現実の部分もある。
「操法大会が消防団にとってそんなに大事か?」
そんな台詞があったが、組織ばかりが大きくなって
大きな流れに呑み込まれ、本来の目的を見失った代物だと思う。
きっとそんなものがいっぱいあって
困り、苦しみ、人々はここから逃げて行くのだろう。
面白い映画だった。
自分の子どもの頃を思い出す。
その想い出だけが、私の故郷だ。


