とぼとぼと、痩せた野良犬が歩いている。



その骨の浮き出たカラダは



時おり物音に警戒しなから



どこをめざしているのか、ただ歩く。



すまないなぁ…、



何もあげるものを持ってなくて。



一瞬でも腹いっぱい食べたいだろう。



すまないなぁ…。



野良犬は路地へと消えて行った。