「妖怪ウォッチを見に行こうかー」



「うん、行く行く!」




夕方、仕事を終えてから



息子を連れて“たてやま”を見に行った。



「何?コレ…。」



似ているようで、ちょっとちがう。



でも、そこに味がある。



今はここだけになっちゃったけど



私が子どもの頃は上市の商店会で競って“たてやま”を作っていた。



なぜこれを“たてやま”というのかは知らないが



その時に流行っているものや、意味のわからない光景があちこちに飾られていた。



「これ、夜になったら動くんでー」



「オォ、スゴイ!」



モーターや水を利用して人形が動くのだが



息子の様子を見ていると、真夜中に妖怪たちが歩き出すと思いこんでいないかと



ちょっと不安になってしまう。



この道を歩くと



ずいぶん月日が経ってしまったと



私は振り返って懐かしむ…。