蚊取り線香の匂いの中で
静かに扇風機の風が流れ
無意識に外から聞こえてくる風鈴のチリンチリンという音。
眼をあけると白黒テレビの映像と
かん高い単調な口調の会話と
語りかけるような歌声が聞こえてくる。
そんな光景を創造したのは、今朝がた見たテレビの番組のせいかな…。
テレビをつけると『遠くへ行きたい』という番組で
備後高田の昭和の町を紹介していました。
私の知る時代よりも古い昭和の景色でしたが
見たことのある懐かしい世界です。
そこに何が見える、何を求めるわけでもなく
過ぎ去ったことで美しくなった過去の想い出に触れたいだけなのかも知れません。
息子がしばらく見なかったDVDを出してきて
再生が始まると「これ、懐かしい~」と言いました。
まだ8歳にもならない息子にさえ
懐かしいと感じるものがあり
それはある意味、新鮮な出会いなのでしょう。
懐かしいものに会いたいなぁー。

