真実はひとつなのか
何処にでも転がっているのかい…
誤魔化さないでそんな言葉では
僕は満足できないのです
天秤計りは重たい方に傾くに
決まっているじゃないか
どちらも もう一方より重たいくせに
どちらへも傾かないなんておかしいよ…
河島英五の心の叫びのような歌を
最初に聴いたのは私が中学生の頃でした。
反抗期と呼ばれる真っ只中で
世の中の矛盾や生きざまを
美しいとはけっして言えない声で
ラジオから流れてくる聞いたことのない名前のミュージシャンの弾き語りに
なんともいえない衝撃を受けたのでした。
当時、彼は汚ならしい風体で
革命家のように叫んでいました。
何も変わらないと苛立ちながら。
今日、暗い夜道をクルマで走りながら
なぜ口ずさんだのかわりませんが
『てんびんばかり』の歌詞が浮かんできました。
帰宅後、古いCDを引っ張り出して
忘れ去っていた何かを思い出そうとしています。
そしてそれがあるとすれば
何処まで行けば見えてくるのだろう…。

