新卒で入社した会社の先輩だった方が亡くなったのが昨年の秋。
ナカジと過ごしたのはそんなに長い期間ではなく、むしろ鬼上司だったアレックスとの方がよほど長いのに、誰かとの縁は、時間じゃ無いな、と、思う。
絵里子さんとちゃんと話したのは実はこの前が初めて。私は絵里子さんが入社した数ヶ月後に転職してしまうので、直接は知らない。でも、透き通る様なお肌で黒目がちの美しい方だった。
当時ナカジには長く付き合っていた婚約者がいた。良く隣の席だから、その彼女のことを聞かされて、下ネタ全開の良き時代、
オマエ、もうさ、あやちゃんと俺は、鍵と、鍵穴みたいなもんなんだよ、オマエには分からないだろうなあ〜。
とか、平気で語っていた。しかも昼間、仕事中。未婚の女子の後輩にする話かっ。
そのあやさんと言う婚約者とのナカジのラブラブ話は鉄板だったから、絵里子さんとの結婚は電撃だったし、どうしてそうなったのか分からない。
けど、この前の電話で馴れ初めを聞いた。なんか仕事の相談でランチに誘われたらしい。
いやいやいや、ナカジさ、ただ、絵里子さんに一目惚れだったのよね、彼女居たのにね、分かるよ、本当に素敵な方だったもんね〜、見た目も心も。
ナカジはナカジでカッコいかったから、絵里子さんとの結婚が決まった際には、職場で妙齢の方達からのやはり風当たりが強かったそう。。ふと、私の結婚の時にはお局様から守ってくれたナカジ、の大事な絵里子さん。私はその会社を辞めてしまっていたけど、もし、そうなっていたら、絵里子さんに何かしてあげれたのかな、などと思った。
絵里子さんは、私とナカジが仲良しだった時代を知らない、そのかなり後に入社されたから。でも、 ナカジは、私のことを沢山沢山結婚生活の中で絵里子さんに話してくれていたらしい。
だから、電話を下さった際にも、第一声が
はなちゃん? ナカジマです。
と、いきなり、呼んでくださった。普通は、名字さん、だと思う。私も、絵里子さん、とずーっと思ってたから女性のナカジマさんって誰?と、エージェントさんかと思って塩対応してしまった。でも、絵里子さんとの距離感が同じだったのね、と、嬉しかった。
コロナ禍が無かったらもしかして絵里子さんはナカジに最後に合わせてくれたかも知れないし、いや、もっと前、子連れで家族で遊んでいたかも。
絵里子さんは、一番コロナ禍のは最中の看病だったから、ナカジ本人にさえ合わせてもらえなかったそう。いつも荷物を届けると窓からナカジが手を振って、それだけ。まさか退院出来ないなんて思わなくて、と、絵里子さんの無念な想いは、電話越しに、半年過ぎたなんて微塵も感じないほどリアルに伝わって来た。ただただ耳を傾けた。
絵里子さんから贈られて来たのはナカジが好きだったハンカチ。うん、たしかこのくらい派手な色のワイシャツ、着てたな。普通の人が着るとヤバいけど、ナカジは着こなしてて、バリバリに株取引してる姿はカッコ良かった。今、考えると、私は新卒でナカジの隣って所謂、神席だったのかも。
素敵なお父さんを突然亡くした娘のはなちゃんとのプリクラを見ると、娘と同じ歳なだけに、また一泣き。娘が慰めてくれた。
ママ、でもさ、そのナカジって人も絵里子さんも、ママが想ってるのと同じくらい、ママのこと想ってくれてたんだね。した事は返って来るんだね。
そう、中2の本好きな少女は、こんなに語ってくれる。ディーラーの中でもキレキレだったナカジの娘さん、うちの娘なんかよりさらに聡明でいらっしゃるだろう。彼女の心のことを思うと、とにかく涙がでて来てしまった。
ナカジは、中2のはなちゃんに英検の準備のにお手伝いをしてしていたそう。病室から、LINEで、一生懸命、進み具合をやり取りしていたそう。
その娘が近々。やはり英検を受ける。はなちゃんも、きっとお父さんの指導の元、受験されるのかな。この年代はみんな受けるからね。
取り留めなくなってしまったけど、ナカジの好きな色のハンカチ、大切にしよう。お守りだ。。
最後に会えなかった事は残念だけど、私の中のナカジは、ヘッドセットを付けてド派手な色のワイシャツで株を取り引きしてる。うん、そのまま、ずーっとカッコ良いナカジで生きていてね、と、思った。
写真なんか撮らなかったな〜職場だからしょうがないけど。
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