念願のロッククライミング、ハーネスの着脱が出来る様になると、同じ背格好の子とペアになります。


韓国人のアリス。一つ歳上です。彼女は、移民の方なのでネイティブではありません。同じクラスに六年生のお姉ちゃんが居ますが、お姉ちゃんは、もっと上級のクライマーと組んでしまったので、娘とバディになりました。



三日目からフリークライミングが許されると、ずっとアリスとひたすら順番に登っていたそう。


クライミングウォールは、右端に行けば行くほど難易度が下がります。本当は、二人でもう少し、難易度の高い部分に行きたくて、先生が、スタート❗️

と言う度に、二人で行くのですが、そこは力の差。大きい子に取られてしまうそう。


先生もさ、自分で交渉しなさいって感じで言ってくれないんだよね。


ある日、アリスが意を決してお姉ちゃんと変わって❗️


と、言いに行ってくれたそう。それでもお姉ちゃんキョロキョロ


渋々と、一回分ずつやらせてくれた後は、追い払われたそうですひらめき みんな、夢中になってやってる子ばかりでした。


そう、そんな経験も大事。



赤いTシャツの男性。彼が、私が日本から電話した際に対応してくれたスティーブ。一番小さい娘を引き受けた責任から、ディレクターなのでクラスには普通入らないのですが、三日目くらいまで、ずっと付き添ってくれたそうです。








これは最後に特別に録画させて貰ったクライミングの様子。命綱のテンションを緩めて、とか、降りるよ、と言うと下で命綱を操作しているアリスがしてサポートしてくれます。紐で繋がってやるクライミングは、信頼関係が無いと出来ません。最後まで英語でロクに話すこともなかったアリスとずーっとやってるって凄いなぁ、流石子供だよな、と思いました。あちらのラジオがガンガン鳴ってる体育館で、本当に楽しそうにやってました。





午前も午後も、クライミングにすれば良かったね。そしたら、もっとやれたでしょ。


うん、まぁ、好きな子は一日やるみたいだけど、プールはプールでなんか女の子達とランチするのが楽しかったし。


ランチ、してたのかっ。一言も発しないで終わったけど。ちなみに確か、昨日のぬいぐるみのお友達とは、一日、ぬいぐるみを交換して帰って来たりしました。


なんか、そんな事言って、ホウホウ取られて、ユニコーン渡されたんだよね。


彼女は、座学どころか、コミュニケーションもアリスとアップルとロクに取れずに二週間が終わりました。でも、その二人とはとても心が通じ合っていたのか、今でも、その二人のことは良く話します。同じアジア系、言葉があまり話せない同士でくっついている安心感。そんなものが、彼女の思い出として残ったのかも知れません。


彼女は英語を習得するためにカナダに行くには、まだ若過ぎたかも知れません。でも、子供は逞しい。行った先の場所の素晴らしさに魅了され、頭の先からつま先までどっぷり浸かって満喫して来ました。


帰国してから、数日で二学期が始まりました。一学期の終わりの日は、まだ、お迎え、どうする?などと聞いていましたが、あえて何も聞かずに送り出し始めたら、送迎されてたことさえ、も忘れたかの様に離陸して行きました。


圧倒的な異次元体験、正に転地療養が叶った、と、感じたのを覚えています。


なんとなく分かる英語の島

ロッククライミングの島

アップルやアリスとの島

おしゃべりブロンドガールとの島


沢山の島が彼女の中に立ち上がり、怖い先生や給食に対しての気持ちを払拭するくらいの自己肯定感が出来たのかも知れません。


次から、息子君の二週間になります。最後まで読んで下さりありがとうございました。