体調の悪さを訴え近所の内科へ行き風邪薬をもらってました。出てる症状よりも強めの薬はさらに状況を悪くしてるようにも見えますが、医者の診断には素人は口を出せません。
先日、検査の日だったのですが、検査の予約変更をしていました。ほんとうは、「行ったら?」と言いたかったし、言えば良かったのかもしれません。ただ、悪いところはすべて全部取ってますので、再発がないかの定期検診ですし慌てず見守るのもひとつかなと。
自分ができることは、家事を手伝ったり話をしたりするくらいしかできないです。
自分も病気と向き合うのにかなりの葛藤をしてきました。今も色々悩ましいです。
妻が不安感に向き合い一つ一つクリアしていくのは、彼女にしかできないことです。
そもそも自分自身、下手な同情や同調はあまり好きではないんです。そこからのあまり良い経験をしたことがない。
教育現場でも同情や同調でのトラブルは多いですが、『相手にしかわからないことを完全に理解はできないです。』
・VT経験したことありますか?
・除細動器使われたことありますか?
・いつ倒れるかわからない不安感わかりますか?
・手術中覚醒させられて、「ここ痛いよ」って言われながらメスで切られる経験ありますか?
・尿道からカメラぶっ刺されたことありますか?
・再発したときの親への電話で言葉に詰まった経験ありますか?
・膀胱がんへのBCG注入療法経験ありますか?
・意識を失う痙攣したことありますか?
他に
・男性ですか?
・教員ですか?
・モンスターペアレント対応したことは?
挙げれば切りが無い。
『見た』と『経験』の差はでかいです。その差は埋めれません。痛みや感情は、その人にしかわからない。私は、癌のなかでは膀胱癌と多房性腎嚢胞性腫瘍しか経験していません。同じ膀胱癌でも痛みや症状や経過に個人差が多くあるわけです。乳がんは未経験者です。
病気を克服したという経験が同じ枠の病気の経験を過小評価する傾向に陥らせてしまうのは、起こりうることです。
癌っていう大きな枠に囚われすぎて、半端な知識がさらに相手のことを考えなく、見えなくしてしまう。それが、彼女をより悲観的な感情に陥らせそうで怖いのです。当然、理解しようとたくさん資料も読みました。
昨年夏以降読んだ乳がん関連の本や資料はかなりの数です、、、。
今も読んでますが。
でも乳がん手術後、主治医が持ってきた実際に切り取られた乳房を見て、そこから発していた手術特有の独特のニオイを感じたとき、妻にだけに見えてるものがあるわけで、それを少しでも理解できる人は同じ乳がんの誰かなのだろうなとやはり思いました。かなり大きな壁を感じました。
そしてそれは、、女性にしか分からない部分もあるのではないかなと思うのです。それでも完全に理解できるのは、彼女自身のみです。
『同情や同調』で生半可な傷の舐め合いより、本人にしかわからないこともあるわけです。
自分のできることは、極力家事をやって負担軽減することと、彼女が自分と向き合えるように時間を作ってあげるくらいです。無力です。
これは、もしかしたら病気理解、障害理解にとどまらない話なのかもしれませんがね。
ただ。見守ることしかできないのは、本当にもどかしく、辛い。