私は大のおばあちゃん子だ。
決して優しい訳でも良い人って訳でもない。
大好きでずっとまとわりついていた。
20代位までは二世帯住宅で、いつでも行き来出来る環境だった。
足音を忍ばせて祖母の家に入り込み、驚かせるのが大好物。
祖母はマダムチャタレーが大好きなんだ。新聞のテレビ欄に赤く〇がしてある。
その時間に足を忍ばせて行くと前のめりになって見ている。
ミシッ!
めっかった!
すっごくすっごくすんごく叱られる。
品格のある祖母がそんなアダルト番組を見る訳がないのだ。
必ず「前に見ていた番組が付けっぱなしになっていて、知らない内に始まっていた」
と言い訳して、すぐチャンネルを変える。
一旦帰った振りをしてまたこっそり戻るとまた見てる!!!
ミシッ!
また猛烈に叱られてゲンコツが飛んでき、「嫌な子!実際!!!」
そんな祖母はすっけすけのネグリジェを着て寝ている。
割りと胸にボリュームのある私は、テーブルに胸が乗っていると「お尻よ、実際」
と胸の谷間をお尻に例えて言う。
私にフォーク持ってきてと言うので、わざと胸の谷間にフォークを挟んで”ダッチューノポーズ”で胸から渡すと必ずゲンコツが飛んで来るものの、顔を真っ赤にして大喜びなのである。
私は両親が物凄く厳しく、電話は親の前で、22時まで。と決まっていたので、
夜遅くの電話は寝静まった暗闇の祖母の家の黒電話でしていた。
暗闇だから。。。ふと手をついた場所にある筈のない毛がふわっとなったので絶叫をあげてしまった。
祖母の部分カツラだった。。。こっそりの電話はバレてまたゲンコツが飛んできた。
祖母が総カツラを買った。大枚はたいて買ったんだそうだ。
お正月に親戚一同が集まった。嬉しくなった私は調子に乗って、祖母のカツラを持ち出し、
皆に被せて写真を撮った。大盛り上がりだった。横で祖母は相当引き攣っていた。
お陰で伸びて二度と被れなくなったそうな。
腰痛持ちの私。たまに痔もなった。祖母に「私生活が乱れている証拠よ!実際!
おおいやだ。いつも下半身が何か問題があるの。一体普段何をしているのかしらっ!」
なんでよ!
祖母が亡くなる前日。一人で祖母の病室に行くと祖母は危篤状態で意識はなかった。
泣きながら「今まで有難う。心配かけてごめんね。」と言ったら、祖母の目が開いて泣いていた。
という話を叔母にしたら「いやぁね!まだバアバ早く元気になってね!皆待ってるんだから
って余命いくばくもない事隠してたのに!!」とまた叱られました。
祖母が亡くなってもう10年近くなるけれどまだ会いたいなぁ~。