おはようございますおねがい

 今日はちょっと真面目な話ですニコニコ

 

昨日、アネハヅルとアサギマダラの「渡り」の話を書きながら、思い出した場所があります。

 

それは、Hawaii流れ星



私は前職を辞めた後、長い間新婚の夫を置いて、ひとりでHawaiiをウェイウェイしてました笑い


 今日はその時に出会ったハワイ島のハワイアン🌺から教えてもらった話ですスター

 

それは、見えない島を目指して、星と波だけを頼りに海に向かったハワイアンのお話。

 

遠い昔の話と、現在(いま)の話です



 

ハワイ諸島は火山活動でできた島で、陸続きだったことは一度もありません。

東は2400海里にわたって陸地がなく、西に至ってはその倍。

実は、地球上で最も孤絶した場所なんです。

 

3000年前、タヒチの島々にて。

 

「北に輝く明るい星、ホクレア(アルクツルス)の下に島がある」ことを知った人たちがいました。


ホクレア(ハワイ語で、幸福の星)の下に「島がある」ことを信じ、見えない島に向かって漕ぎ出した最初の人たちこそが、ハワイアンの祖先「星の航海士」(navigator)スター

 

タヒチの島から、カヌーに乗って果てしない海へ漕ぎ出した人たち。

 

なぜ、彼らがそこに島があることを知っていたのかは、未だ謎につつまれています。

ただ、「知った」

すごいことですよね

私、初めてハワイアンからそのことを聞いたとき、鳥肌が立ちました。

 

アサギマダラやアネハヅルと同じことを夢見たひとたちが、ここにもいた🦋

 

でも、この幸福の島は1778年にキャプテンクックが来航して以来、波乱の歴史を刻むことになりました。

 

1898年にアメリカに併合されると、学校教育ではハワイ語を教えることを禁止され、フラダンスやチャントといった伝統文化は、野蛮なものとして扱われていったそうです。(アラスカでも、先住民に対して同じことがされていますよね・・・ショボーン)いつの世も、文化は支配者の手によって蹂躙されてしまう。

 

しかし、それからおよそ100年後。1970年代に入ると、ハワイ文化を見直す運動が始まります。

その潮流の中で現れたのが、遥か祖先がタヒチからハワイにきた道を辿るためにつくったとされるカヌー、「ホクレア」。

 

飛行機で数時間の距離を、5ヶ月もかけて海を走ること。

GPSのあるこの時代に、見えない島を目指して、星や波だけを頼りに海に向かうこと。

 

それが、祖先の威厳と誇りを皆の心に取り戻すことに繋がると信じた人たちがいた。

そして、彼らは見事にそれを成し遂げたのです。



もはや神話となり、断絶されたはずの伝統文化を呼び起こしたホクレアの奇跡は、ハワイアンの誇りを取り戻しただけではなく、世界中の人たちの心に、一陣の風を吹かせた偉業だと私は思います。(ディズニー映画「モアナ」も、このことをテーマに映画をつくっていますニコニコ

 

 

何を頼りに進むのか、何を信じて進むのかもわからない大海原で、大切なことはただ一つ。

 

「心に島が見えるか」ということ。

 

ホクレアの第一人者である、ナイノア・トンプソンは言いました。

 

「タヒチに向かう航海で、最も困難だったのは自分を信じることだった」

 

どんなに知恵があっても、経験があっても、自分にはできないと思ってしまったら全てはそこで終わってしまう。

 

「自分にはできないと思った時に、それでも可能性を信じて立ち向かっていく強い信念があれば、夢を叶える事ができる」


(この方が、生きる伝説のナイノア氏です。)

 

 

翻って、日本。

実は、私たちの国もまた、海洋国家の一員なんです。知ってますか、なんと日本には6000以上の島があります照れ人の住む島だけでも、400以上。

 

「海王」は、6〜7世紀、推古天皇時代に造られた船を復元してつくられた古代船。

 

奈良や大阪の大王墳から出土した石棺は、阿蘇でしか取れない石で出来ていた。

数トンもある石の棺を運んだ方法はどこにも記されていない。

 

でも、2005年、たくさんの人の想いをのせた古代船「海王」はついに完成し、見事6トンの石の棺を引いたまま、熊本から大阪まで34日間の航海を成功させたのだそうですキラキラ





絶えた文化の復興(ルネサンス)は、私たちの知らない間にたくさん起こっています。

この日本でも、そんな取り組みがされたことを嬉しく思う。


消えかけた細い糸を、懸命に手繰り寄せた人の内側から溢れ出すビジョンの力は、どこから降りてくるんだろう。

そこには、目に見えない大いなる力が働いてるのかもしれないと思わずにいられません。




See the road,Know the road,

Become the road,

That is the journey of the navigator.