1.  毎日ちゃんと食後歯を磨いている。

2.  痛くなったり、かぶせ物がとれたら受診している。
 
3.  2~3年に1回は歯医者さんで歯石を取ってもらう。

4.  2~3年に1回は歯医者さんに虫歯がないかどうかチェックしてもらう。

ほとんどの日本人が、上記のような歯科受診の仕方をしているにも関わらず、ほとんどの人が欧米に比べ歯を無駄に喪失しているのはなぜでしょうか?(80歳で10本位の差があります。)
実は上記のようなあいまいな受診の仕方が日本人の歯をダメにしているのです。



1. 細菌を意識した歯磨き
お口の中の細菌を意識した、1日1回の質の高い歯磨きを目指しましょう。なにも、1日3回3分キチッと磨かないと駄目だと言っている訳ではありません。
細菌が一度破壊されたバイオフィルム(詳しくはバイオフィルムとはを参照)を再構築するのには約24時間かかります。
ですから、1日1回寝る前の歯磨きの質を向上してあげれば、必要以上に細菌は増えすぎないのです。歯ブラシをレベルUPすると歯石もつかなくなります。 当院でご説明しますが、コツは歯と歯ぐきの境目を丁寧に1本ずつ磨くこと、そして糸ようじ(=フロス)をすることです。


2. 糸ようじ(=フロス)の使用
大人になったら、虫歯になるのは歯と歯の間です。そこからいつの間にか虫歯になり、神経をとることになってしまいます。なぜ虫歯になるかというと、歯と歯の間というのは、歯ブラシだけだとほとんど磨けていないからです。歯ブラシだけだよって言う人は、実に磨かなければならない面積の40%を毎日磨いてないことになります。
常に磨けていないということは、毎日磨いていないのと同じことなのです。歯ブラシはデッキブラシのような形をしていて、床のように平らなところを磨くのは得意なのですが、垂直な動きは苦手なのです。歯ブラシで磨けるのは、歯の5面のうち3面です。
残りの2面はフロスでないとみがけないのです。欧米ではフロスの使用は日本に比べてかなり一般的です。
日本ではコンビ二やスーパーでも必ず売られていますが、使っている人は少ないようです。 私の見解では歯ブラシよりもフロスの方が大切です。


3. クリーニング(ティースケア)の利用
自分の背中が良く洗えないように、自分のお口が一番磨けないのは自分なのです。ですから、自分では磨けているつもりでも、ずっと細菌が停滞しているところが必ずできてしまいます。
それをずっと停滞させたままにしておくと、歯に穴が開き、歯ぐきが腫れ、歯を支える骨も吸収して、虫歯や歯周病になってしまいます。
セルフコントロール(=毎日自分で行う歯磨き)だけでは、まかないきれない所をプロの歯科衛生士が、知識と技術を持って、バイオフィルムを破壊し、細菌を取り除くのがクリーニング(ティースケア)なのです。


4. 最新の予防システムの活用
セルフコントロールとクリーニング(ティースケア)をより効果的にするために、3DS(DentalDrugDeliverySystem)を使って、虫歯菌の質と数をコントロールしていくことも効果的です。
3DSは、高濃度の殺菌剤を、自分専用のマウスピース内に入れて、そのままお口に装着します。これによってクリーニング(ティースケア)により薬が効くようになっている、虫歯菌・歯周病菌を殺菌します。約4ヶ月の効果が得られますので、4ヶ月に1回の使用が予防に効果的です。


1.  細菌を意識した歯磨き

2.  糸ようじ(=フロス)の使用

3.  4ヶ月に1度のクリーニング(ティースケア)

4.  最新の予防システムの活用 (3DS)

以上の4つを行っていくことによって、一生自分の歯を残していくことができます。

本来、歯の治療というのは、原因の治療=細菌のコントロール、結果の治療=被せる治療の両方を平衡して行っていかなくてはならないものだったのです。

これからは、自分の口は自分で守るという意識のもとに、プロの技術や知識を利用していくことが大切になっていきます。