「りんごはどんなセックスが好き?」
「ノーマルなのしか知らないよ。」
「優しく丁寧に、何度も抱くよ。」
バナナはあと何日かで私を抱けると信じて気持ちの高揚を隠そうともしませんでした。
私はどのタイミングで何て理由をつけて断ろうかと考える一方、未だ手にしていない、目の前のカモを逃すまいとチヤホヤしてくれる心地良さを味わいながら、約束の日までの数日を過ごしていました。
この時点でも全く会う気もないのに、嘘のデートプランについて毎日話す事に罪悪感を感じませんでした。ただただ、電話とLINEでチヤホヤされる、恋人のように扱われる心地良さをもう少し堪能したい、それだけでした。
予定の日が近づき、何かしらの理由を述べて、延期しなければいけなくなり、実際に事業のトラブルから体調を崩している父の事を持ち出し、少し大袈裟に病状を作り上げ、しばらく時間がつくれないと伝えました。