マジでツラい...
あらすじ。
オークショニアで一流の鑑定士であるヴァージル(ジェフリー・ラッシュ)の元に舞い込んできたとある依頼。
死去した両親が収集していた美術品を競売へかけてほしいというものだった。
査定に行くヴァージルだったが、依頼人の女性は何かと理由をつけて現れない。
渋々何度か訪れるヴァージルは、依頼人が隠し部屋に篭っていることに気付く。
そこから訪問を重ね、徐々に依頼人に興味を持ち始めるヴァージルだったが...。
ネタバレ感想。
やられた!
Yahoo!で検索してトップに出てくる基本情報にジャンルが“ロマンス”とか書かれてるし、これはきっとYahoo!もグルだわ。
途中までは偏屈なおじいちゃんが
謎に包まれた美女に惹かれていく様子が描かれていて、ロバート(ジム・スタージェス)の助言を参考にどんどん心を通わせていく様にほっこりしていました。
↓
そう、途中までは!
ヴァージルが部屋を出たふりをして残り、
クレア(シルヴィア・フークス)の姿を初めて見たシーンから少し不穏な空気は感じていました。
プロポーズが成功し、生涯を賭してきたオークショニアとしての輝かしい経歴に幕を下ろすことに決めたヴァージル。
…いよいよ嫌な予感がしてきた…
最後の競売の日、たくさんの知り合いに祝福され有終の美を飾ったヴァージルは足取りも軽く家に帰ります。
しかしクレアの姿はどこにもない。
彼はクレアの家にあった踊り子の絵が届けられていることに気付き、彼の隠し部屋へと運びます。
…うわぁ…うわぁ…
電気が点いた隠し部屋には、そこに並んでいるはずの彼のコレクションが一切消えています。
思わず持っていた絵を落とすヴァージル。
部屋の片隅にはロバートが直していたオートマタが
「贋作の中にも真実がある」
そう繰り返していたのでした。
(´;ω;`)ブワッ…
ホントにひどいね。
みんなグルだったんですよ。
パッと見ほんと救われない映画です。
でも一つの希望的な解釈として、
クレアはヴァージルを本当に愛してしまっていたのではないかと思いたい。
ヴァージルの隠し部屋にてコレクションを見せられ、プロポーズを受けたクレアは
「何があっても愛しているわ」
と云います。
ここは別にありがとう、うれしいとかでいいところをこのように云ったのは何か意味があるような気がしてなりません。
ヴァージルは語っていました。
「贋作の中にもその作者の感性が現れる」
本物と全く一緒に作らなくてはならない贋作の中にも、その作者が自分が作ったという証で小さく気づかないようなサインを残していたりする。
今回の出来事は結局すべて嘘だったのですが、クレアはその中に真実を残していたように思えます。
彼女が以前話したプラハでの出来事。
思い出の場所「ナイト&デイ」というカフェ。
クレアはヴァージルにしかわからないような“小さなサイン”を残したのです。
「何があっても」というのはたとえ計画が終わろうとも、とも読み取れます。
実際、話に登場したカフェは実在しました。
彼女の小さなサインに気が付いたヴァージルは彼女を信じてカフェを訪れ、店員に「連れを待っている」と告げます。
ここで物語は幕を閉じるのですが、きっとこのあと彼女が現れたのかもしれません。
クレアとしてではなく本当の自分の姿で。
「贋作の中にも真実がある」
全てが嘘ではなかったと私は思いたいのです。
結末は観た方の感性次第というところですが、
すさまじく引き込まれる展開が実に素晴らしいです。
女性恐怖症で潔癖症なヴァージルがだんだんと変化していくジェフリー・ラッシュさんの演技も見事。
パイレーツのバルボッサを演じていた方とは思えない笑。
ロバートイケメン。
プラハの街は出てきたときに一瞬こんなところだっけ?と思ってしまいました。
セイケトミオさんのDP3Mの作例で陰鬱でくすんだようなイメージを持っていたからです。
登場するカフェ、ナイト&デイは現在既に閉店されているようですね、少し残念です。
胸糞の悪いストーリーですが、
何故かもう一度観たいと思える不思議な映画です。
ジャンルは“ロマンス”で、あながち間違ってもいないのかもしれません。





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