昨年の7月以来、7ヶ月ぶり、2回目の「ハリー・ポッター…」でした。


前回の感想はこちら↓



前回は後方席から全体を観たので、次は前方で観たいと思い、帰宅してすぐに半年以上先のチケットをおさえたのでした。

今回は至近距離で、舞台上の風圧や、炎の熱さまで感じましたが、魔法のタネや仕掛けは全く分からず。本当に魔法のような舞台です。



出演者は↑の通り。

役名あるキャストで昨年7月と同じ出演者はドラコ・マルフォイとローズと組分け帽子の3人だけ。かなり上手く観劇日を選んでいたようです。


ハリー=向井理くんは一見、落ち着いたクールな官僚。藤原竜也くんが神経質で少年ぽさを残していたのに対して十分な大人に見えるけれど、内面は少年時代の問題を抱えたままのハリーで、人の地雷を踏みまくり(息子アルバスに「お前が息子でなければ良かった」、マクゴナガル先生に「あなたは子どもがいないから」他多数)昔から見守ってきた読者としては、こんなに成長してないのか…と頭を抱えてしまいます。最終的にこの舞台は、愛を感じられずに生きてきたハリーが、愛されていたことを知るための物語だったな…と思いました。


ジニー=白羽ゆりさんは美人。原作ジニーは学生時代モテモテ設定だったこと思い出しました。彼女も孤独だったという台詞や、ハリーが彼女を大胆と評すところは、2巻の「秘密の部屋」で、事件の発端が彼女だったことを思い出すと、より深く理解できます。


ハーマイオニーの中別府葵さんは、これまでに覚えている中では「ラブズ・レイバーズ・ロスト」の王女様役が一番目立っていたかな?ハーマイオニーという大役を掴み、良かったなーと思いました。大臣のハーマイオニーも、おたずね者の戦うハーマイオニーもカッコ良い。


ロンのエハラマサヒロさんを舞台で観るのは「17アゲン」以来かな?笑いを呼び、ホッとさせてくれるロンのキャラクターにピッタリでした。


マクゴナゴル校長の高橋ひとみさんは、こんな素敵な女優さんだったのかと目を見張りました。子どもたちの起こした問題で口を挟む親たち(魔法省の大臣や官僚であるハリーたち)に対して、学校の中で起きた事件で子どもたちを罰し、教え導くのは自分だと一喝したのがカッコよかったー。


ドラコ・マルフォイの宮尾俊太郎さんは二度目ですが、ドラコの台詞が最も刺さりました。「子育てより自分を育てる方が難しい。……自分は孤独だった……トム・リドルも孤独だった。」という一連の台詞に、悪は孤独から生まれ、1人の孤独が世界を闇にしたのかも?と感じました。亡き妻と息子への愛情がダダ漏れで、まさかあのマルフォイがこんな大人になるとは。きっと素晴らしい奥さんに恵まれたんだろうなーと想像できます。この間まで身体で全てを表現していらしたバレエダンサーの宮尾さんが、こんなにも言葉で伝える役者になられたのか?と思うと感慨深い。


スコーピウス・マルフォイの門田宗大くん…オタク演技が上手い。中盤はスコーピウスが主役と言える大活躍で事実上の救世主。歴史(あの世界では少し前?)オタクがその知識で世界を救う…ってオタク(推し活)文化全盛の現代人の希望かも?


アルバス・セヴルス・ポッターの藤田悠くんは思春期の不安定さ、偉大な父を持ったコンプレックスを絶妙に演じ、(演じられる年齢が限られ)今しかできない役に全力で挑んでいると感じます。人を助けようとして世界を壊し、最終的には元に戻して(犠牲者を1人出して)終わる物語。結局、アルバスのやったことに意味はなかったのかな?と思ったけど、彼が最後、愛された記憶のない父に祖父の愛を伝えたことに大きな意味があると気づきました。赤ん坊の時のハリーと両親(アルバスにとっての祖父母)の姿を見て、おじいちゃんはいないいないばーをして、パパは笑いが止まらなかった、パパは本当に愛されていたよ…と伝えたことが、ハリーの心を救った。原作が完結してもまだ残っていたハリーの心の傷を癒すための3時間余りの舞台だったのだな…と思いました。

 

前回、写真撮ってなかったパトローナス撮影を試みたけど、人が多くてこれ↑しか撮れなかった🥲


2回、しっかり集中して満足度高い観劇ができている「ハリー・ポッターと呪いの子」ですが、まだまだ公演は続くらしい。

先日、発表された新キャスト…笹本玲奈ちゃんハーマイオニーと香寿たつきさんマクゴナゴル校長は観たいなー。また半年くらい先のチケットを取ろうかなー?と考えています。