昨日は、「ファンタスティックス」も見にいったし、万里生くんファンクラブイベントもあったのだけれど、こちらの動画が公開されたとあっては、まずそこから書かずにはいられないでしょ。


13日に行われた「モーツァルト!」イベント時の歌の動画が公式サイトで公開されました。


まず、育三郎くんの「僕こそミュージック」を聴いて・・・

モーツァルトの心が入ってきた、と感じた。

東京會舘の制作発表時には、まだ育三郎本人として、モーツァルトを演じられる喜びが表れた歌だったけれど、今回は、モーツァルトの感情がほとばしるように、言葉になり、歌になっている。育三郎くんの伸びやかな声が良く通って、モーツァルトが音楽を愛する気持ちと、育三郎くんがこの作品、役を愛する気持ちが、見事にリンクしている。宝物を抱くように、丁寧に、愛情をこめて歌っているなあ、と動画で見るだけで胸いっぱいになってしまうなんて、本当に初日がきたら号泣するかも。


ところが、井上芳雄くんの「影を逃れて」を聴くと・・・

育三郎ファンとして聴けば、やってくれるなあという感じ。さらに進化してる。

デビューから知っているから本当に大人になったと思う。顔つきも鋭くなって、歌に必要以上に抑揚をつけているわけでもないのに、静かな歌の中に気迫があり、モーツァルトの感情が、怖れが、震えが伝わってくる。

8年やっているというのは、こういうことなのね。初演のときは、いまの育三郎くんより若かったし、未熟だったと思う(私、初演観劇の最初3回くらいは、豪華なバックコーラス隊に目を奪われて、「影を逃れて」のモーツァルトに目がいかなかったから、それほど共演者に圧倒されてた)けれど、再演から、主演男優としての真価を発揮するようになり(再演からは、逆に祐一郎さんや、圭吾さんが同じ舞台にいるにもかかわらず、モーツァルトに目が釘付けになったから)、さらにそれを三演で磨いたところまでは知ってたけれど、今回は・・・自分よりずっと若い育三郎くんに刺激を受けてか、各段に進化して、さらに上のステージに上がってしまっているみたい。衣装をつけなくても、前奏がなったとたんにモーツァルト。今回、育三郎くん応援に力を入れて、芳雄くんチケット1回分しか買ってないのだけど、たぶん買い足すことになるなあ。


育三郎くんに関しては、コンサートやライブで見る、いっくん本人がまず大好きで、全部の役を見ているけれど、まだ育三郎モーツァルトのファンになるかは、観るまでわからない。

芳雄くんに関しては、出演作品全てを見るファンではないけれど、芳雄モーツァルトは大好きで、特に再演以後、芳雄モーツァルトの熱烈なファンだったことを今更ながら思い出してしまった。


香寿さん、涼風さんの「星から降る金」

香寿さんの男爵夫人はとにかく優しい。声も表情も優雅で優しくて、モーツァルトのことを本当に見守ってくれているのだなあと感じられる。涼風さんの「星から降る金」は、お母さんが絵本を読むときのように王様の声、地の文、憧れの精の声を使い分けているので、聴いていて引き込まれる。ただ、今回は憧れの精の声が、エリザベス女王(in「パイレートクイーン」)のときみたいに、ちょっと甘えたような声になったのが残念。前回は、とても素敵だったので、また本公演になると変わると思うのだけれど。


島袋寛子さんの「ダンスはやめられない」

えーっと、今回は、舞台のストーリーの流れの中ではなくて、1曲だけ独立しての披露だから、これでも良いかな?いわゆるコンサートで歌う歌のように、1曲にストーリーを完結させて、曲としての完成度は高いと思う。これを、コンスタンツェという役と演技、話の流れにどうからめていくかというところが問題だけれど、舞台になれば、流れに乗るのでは?


あと、一瞬、目が釘付けになったのは、井上くんの後ろで歌っている祐一郎さんね。

絶対、制作発表やイベントでは(ソロの歌を)歌わない方だから、貴重な映像ですね。

祐一郎さんが暴走したというトーク時の客席降り握手会の動画は公開してくれないのかなあ?見たかったんだけど。


なんだかんだ言っても、初日まであと2週間。

ドキドキするけれど、待つのも楽しい日々ですね。