今 生きていれば

先月お父さん息子は18歳の

お誕生日を迎えていました。

 

 

この世にパッと現れ

たったの12年で

スッとお空に還ったような息子。

 

思えばお父さん息子の誕生も

不思議なものでした。

(息子の思い出話なので

長くなります・・・)

 

 

とある冬の日

私はある事に気がつきました。

 

月のお客さんが来ていませんでした。

 

 

あんぐりひらめき電球「そういえば今月遅れてるかも。。。」

 

チュー「妊娠検査薬で調べてみたら?」

 

 

あんぐり「絶対いないと思うよ〜、

でも まぁ念のために明日

やってみようか」

 

翌日「妊娠検査薬」を買ってきました。

 

 

本当になんの疑いもなく「念の為」

半分お遊びの気分で

私はトイレに向かいました。

 

 

あんぐりアセアセ「えーー、陽性だったよ!」

 

ニコニコ「明日は病院に行っておいで」

 

まさか!の妊娠でしたびっくり

 

 

当時まだ1歳にもならない

お母さん娘ちゃんを

連れて病院に行きました。

 

 

産婦人科はいつも混んでいるのですが

 

 

このくらいの小さい子供を

連れての受診は大変です。

おもちゃを持って行っても

すぐに飽きてあちらこちらへ

歩き出したりするんです。

 

 

そのうちお腹が空いた

喉が渇いたと言い出し

騙し用のお菓子を与えたりしながら

呼ばれるのを待つのですが

 

 

食べたり飲んだりすれば

「おむつタイム」が待っているので

病院に行くのは本当に一苦労!!

午前中いっぱいはかかりますからね。

 

 

ようやく私の番になり先生に

「陽性反応」が出た事を伝えました。

 

ただ最終の月のお客様が来た日を

私が覚えていなかったので

先生も困っているようでした。

 

 

おじいちゃん病院「まずは確認してみましょう」

 

真顔病院「お仕度が終わりましたら

台に上がってください」

 

 

画像を食い入るように見る先生。

 

エコーには赤ちゃんの心音を

見つける事が出来ませんでした。

 

 

私はてっきりテレビドラマのように

 

おじいちゃん病院「おめでとうございます!」

 

と言われるかと思っていましたが

 

おじいちゃん病院「心音が見えないですね」でした。

 

私もエコーを覗いてみましたが

砂嵐のような灰色の映像が

あるだけでした。

 

おじいちゃん病院「陽性反応が出ているのに

赤ちゃんが映らないという可能性で

危険なのは子宮外妊娠なんですよ。」

 

陽性反応が出ているのに映らない場合は

子宮に到着する前に卵管に止まって

育ってしまうという

子宮外妊娠の可能性もあるというのです。

 

おじいちゃん病院「また3日後に来てください」

 

私は指定された日に再度病院に向かいました。

 

 

しかし先生の反応はあまり良いものでは

ありませんでした。

 

おじいちゃん病院「んーアセアセ

 

 

おじいちゃん病院「はっきりと心音とわかるものが

ないからそろそろ掻爬手術(そうは)

の事も考えて予約を入れておいた方が

いいかもしれないですよ。

このまま胎児が

卵管で育ってしまったら

破裂してお母さんの

命まで危なくなるんです。

早めに手術をしてその中に

胎児がいるかどうか

組織を調べてみないと

いけないのです」

 

そう言われました叫び

 

あんぐりあせる「えアセアセ、でも絶対いると思うんです!

もう少し待ってもらませんか?」

 

私も必死に先生に頼みました。

 

なぜだかわかりませんが

画面に映らなくても赤ちゃんが

お腹にいるような気がしたのです。

 

 

おじいちゃん病院アセアセ「んー、じゃぁ特別

このシャーペンの芯でポチッと

したようなこの点って事にして

あと二日間だけ様子をみてみましょう。」

 

 

先生は画面にある小さい点にも見えるものを

シャーペンで示しました。

 

おじいちゃん病院「でも次来た時にいないようだったら

掻爬手術になります。」

 

悲しい「はい、わかりました」

 

その言葉がとてもショックだったのだと

思います。

その夜こんな悪夢を見ました。

 

 

私は夜の川原にザルを持っていました。

 

川に入り

 

 

えーん「どうしよう、赤ちゃんの卵を

落としちゃった!!」

 

 

えーんアセアセ「どうしよう、どうしよう」

 

何度も何度も泣きながら

 

 

ザルを川の中に入れて

何かをすくっては

赤ちゃんの「卵」とやらを

一生懸命に探していました。

 

翌朝目が覚めて「夢」と知り

ホッとしました。

 

 

二日後

約束の日が来ました。

 

私は「死刑宣告」を受けるくらい

怖くて心臓がバクバクしていました。

 

不安(どうか・・どうか

赤ちゃんがいますようにお願い

 

 

先生の一言がなんと出るか

ドキドキの瞬間でした。

 

すると

 

 

おじいちゃん病院「ん? あれぇ? いるな〜」

 

赤ちゃんが見えたというのです。

 

 

おじいちゃん病院「でも 結構大きいな。。

もう9週に入っている大きさだね」

 

 

なんとも不思議な現れ方でした。

二日前は心音さえもはっきりと

確認が出来なかったのに

たったの二日で9週になるくらい

大きくなり姿を見せていたとは。。。

 

いままで貴方は一体どこに

隠れていたの?

 

そう思うほどに

お父さん息子の命の誕生は

不思議なものでした。

 

りんごりんごりんご

 

今生きていれば18歳 パート②へ続く・・・