今日から二連休だ。いつものことがら僕は連休のために生きているのではないかと思う。何のために仕事をしているかと言うとなけなしのサラリーでなけなしの額を貯金して小さい小市民的な毎日を送るために働いている。サラリーマンはどうしたってこうした自家撞着に陥りがちで、新入社員なんかは自分が世界で一番かわいそうな人間だと思い違いをする。確かに辛いし疲れる毎日だけれど、こういう毎日を僕はそれなりに気に入って入る。先の見えない何に向かっているか分からない毎日だけれど。
今日も通常の休みと同じく昼過ぎに起きる。それから銭湯に行く。今日は二時間半一人で銭湯にいた。サウナに一時間半くらい入っていた。汗が出る。たくさん汗が出る。途中で水分補給をかなりしたのだが体重が一キロ減っていた。多分、千五百グラム以上は汗を掻いたと思う。何をそんなに僕は自分の体から排出しようとしているのだろうか。確かにサウナに入った後は気持ちが良いし、いくらか胃腸の調子も改善される傾向があるにはある。けれど、どうして僕はこうまでサウナに入りたがるのだろうか。周りのサウナー達を見ていても長くて10分くらいしか入っていないのに僕は15分入っている。水風呂にも人の三倍くらい入っている。少し異常だし、常連には少し畏怖の念で見られるくらいには長時間サウナに入っている。ストイックだ。僕は日ごろの勤務でついた愛想の汚れを落とそうとしているのかもしれないし、単純に体重が増えすぎて強迫観念的に体重を落とそうとサウナに長時間入っているだけかもしれない。
体重と言えば煙草を止めてから10キロ近く増量した。異常な増え方だと思う。寒くなりすぎる前までは休日に三時間かけて20キロ歩いていたから少し体重が減ったが最近は寒すぎて運動をする気になれない。ジムには通いたくない。気持ち悪い。だから銭湯でせめてサウナに入って汗を掻くことにしている。汗を掻くと本当に気持ちがスッキリし、神経がほぐされる。一つの趣味だと思う。
先頭から帰り近所のファミリーマートで小腹が減ったのでコロッケなんかを買おうとしたが中国人の店員の事務が遅い。僕の「フィッシュフライ」がどうしても伝わらない。三度言っても伝わらないから商品を指さして「これ」と言ってやっと伝わった。けれど、レジに商品の情報を入力するときに「なんだっけ」と言い出すから、「フィッシュフライだっつーの」と大声で言う羽目になった。それから商品を暖めますかと言われた。ファミリーマートのフライは常温のものとそうじゃないものがあるようだ。知らなかった。温めてもらった。けれど、支払いの段になって「この温度でよろしいですか」と言われた。全然暖かくなかった。「全然足りねえよ。もう良いから早くしてくれ」と悪態をついてしまった。田舎のコンビニのレジは世慣れない主婦がやっていたりしてスキル不足になりがちではある。しかし、僕は自分の鷹揚さの足りなさに自己嫌悪に陥った。太っているくせにカリカリしすぎだと。
サラリーマンの連休はこうやって少しのトラブルとイライラを伴いながら過ぎていく。
帰って買ったフライとカップラーメン二つと酎ハイの500ml
缶を飲んで二時間寝た。そりゃ太るよな。それから夕食を食べた。スコッチエッグが六つあった。いつもの実家の過剰な量の夕食だ。酎ハイも500ml缶と350ml缶を飲んだ。少し腹が冷えて今も痛い。食べすぎと飲みすぎ。いくらサプリメントを飲んでいても健康に悪いことには変わりないなと思う。
それから「ジョンコルトレーンの生涯」を読み、今に至る。ウィントン・マルサリスとアートブレイキー・アンド・ジャズメッセンジャーズのCDを聞きながら本を読み、鬼束ちひろの歌をアイチューンズでシャッフルして聞きながらブログを書いている。彼女はロック風演歌歌手のような感じだ。情念の塊だ。歌うことで聞き手を何かから解放するパワーがある。僕は大好きだ。ついつい気持ちが下向いたときに聞いてしまう。それで気持ちが上向くわけでもないんだけどね。
休日は静かに終わりに近づいていく。
無為に過ぎていく。
きっと僕の人生も無為に過ぎていく。
僕には鬼束ちひろのようにここじゃないどこかへ飛びて立てるほどの才能や能力もない。あるのは贅肉くらいなものだ。そしてなけなしのサラリーをもらう生活をストレスを感じながら必死に無難にやり過ごしていく。
そう。彼女の音楽は飛翔と解放の音楽なのだろうな。そしてもしかしたら彼女の歌声がノアの箱舟みたいに僕をここじゃないどこかへ連れてってくれるかもしれないと夢想させてくれるものなのだろうな。
ここじゃないどこかへ旅立ちたい。
きっと大体のサラリーマンがそう思いながら日々を過ごしている。
そして気づくのだ。
自分の身の丈に合っていないと。
何故なら支配されてこその人生だから。