子どもに知的財産を! | 「衣食住育学」石川幸夫のブログ

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教育畑40数年、猫好き、子ども好き、音楽好き!幼児、小学生の算数指導用に、水道方式のタイルを独自開発。教育評論家・教育研究家・子育て評論家としても活躍中です。

 

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■子どもの知性は国語、算数だけでじゃない!

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 偽者から「俺の名前をかたるな!」と言われるショッキングな時代、世の中に氾濫する詐欺事件もAI化の波が来ているようです。やはり、どこかでデジタルデトックスは重要な改題の一つですね。

 

 学習の世界に目を向けると、やはりその主流は算数系・国語系・英語系に傾きます。ただ、日常社会は、人の持つ知性の枠組みから様々な物を創造しています。そこには、音楽系や美術系も必要で、場合によっては運動系も必要な要素となります。

 

 また、子どもの得意な分野を伸ばすという考え方もあります。ところが、その得な分野に対する親の許容範囲は狭く、一様に「それは無理」とはなから相手にされません。人の知性は、今考えられているだけも12以上あり、その一つ一つが、様々な分野で活躍するための知性です。最も代表的な知性は「言語的知性」で、外国語の習得や、言語表現には必要不可欠の知性です。

 

 また、デジタル社会を代表する知性として、「論理数学的知性」があります。プログラム作成に求められる論理的思考、様々な分析に必要な論理数学的思考、ここに、「空間的知性」が加わり、建物の設計などへと発展していきます。最近こうした中に「絵画造形的知性」や「音楽炉ズム的知性」が加わり、様々な施設を設計施工していく段階で、その必要性が高まっています。

 

 この外に「時間的知性」「自然科学的知性」などに加え、人の持つもう一つの知性「非認知能力」である「内省的知性」「感情的知性」「対人的知性」「社会的知性」があり、もう一つ重要な「身体・運動的知性」があります。子どもの特性は様々で、一人一人で得意なこと、好きなこと、関心のあることが違い、その、それぞれが違う能力を持ち合い、一つの社会が形成されていきます。子育てを通し、お子さんの得意なこと、好きなこと、没頭するもの、関心のあるものなど、人から訊かれたとき、直ぐに応えられれば最高の親と言えます。

 

 子どもが好きで没頭するものの中に、子どもを支える知性が見えてきます。それは、大人から見ると価値のないものであったり、将来役に立つとは思えない物もあるように見えますが、その対象物だけに価値があるのではなく、そこに没頭する子どもの持つ意識、関心を寄せる世界観が大切なのです。障害を抱えた子であっても、その観察眼から、物を細かく表現できる才能が群を抜いていることなどもあり、人の知性の大きさは計り知れません。

 

 幼い子どもが大人以上に集中し、あることに没頭する姿は、子どもにとって掛け替えのない時間です。この間、わが国の教育は平均的な子どもを世に送り出すことが半ば使命の様に行われてきました。しかし、少子化になり、人の個性が大切にされ、活かされる時代へと変化してきました。「好きこそものの上手なれ!」よく言われる言葉ですが、意外でなのですが、我が子が、何に興味を持ち、何が好きなのかは、意外に知らない親御さんは多いものです。多くは憶測で、子どもの好きそうな色のシャツを買ったつもりが気に入ってもらえなかったなどの例は山ほどあります。

 

 お子さんを見ているようで見ていない、会話をしているようで会話をしていない、これは、夫婦間でも言えます。今の時代ほど、共感できることの大切さを感じる時代はありません。SNSから、感情を表現する絵文字などを取ったとき、共感できない自分に気付くかもしれません。自分の感情を絵文字で表現する、そんな滑稽な社会です。直接会って語る、毎日会っているのに、会話さえしていない。そんな中、家族の誰かが、子どもが、何かに没頭している姿を見たらどうしますか。しばし、その姿に見とれていてください。そして、少しずつ話しかけてみて下さい。何に関心を示しているのかわかりますよ。きっと!!