脳の健康と脳の発達 | 「衣食住育学」石川幸夫のブログ

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教育畑40数年、猫好き、子ども好き、音楽好き!幼児、小学生の算数指導用に、水道方式のタイルを独自開発。教育評論家・教育研究家・子育て評論家としても活躍中です。

 

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大切なこどもだから!

■誰にも起こるの?「発達障がい」

 今日もご訪問頂き有難うございます。

 

 今取り組んでいる学習支援の中で、小学校入学前に、学校から特別支援学級を進められ悩む保護者からの相談が取り上げられました。事前の検査では、発達障がいではないかと言われたのですが、残念なことに、その対応と対処については全く言及されず、親としてどうしたら良いのか悩んでいるということでした。

 

 医療科学も進み、最近では幼少期の発症以外に、成人になってからの発症や発見が数多く報告され、現代医学では、これまで遺伝的要因で説明されていた発達障がいですが、先天的な症例以外に後天的な症例も見られることから、遺伝的要因も含め、環境要因、神経発達に関する要因、化学物質や毒物による要因、神経伝達物質の不均衡などなどの要因があげられるほど、発達障がいは、複合的要因で引き起こされと考えられるようになりました。

 

 この要因の中には、ストレスや食事、最近ではサプリメントに偏った偏食も要因の一つとして加わっています。子どもの学習支援も、単純に学習に絞った面で指導するだけでなく、子どもを取り囲む環境を俯瞰して見ていく必要が出てきました。子どもとの向き合い方から考えていくことが大切です。

 

 また、多くのお母さん、お父さんから、子どもを預ける先の園の保育や指導に対する不安も増加してきました。不満でなく、不安であることに注目しなければなりません。お母さんやお父さんのこれまでの不満から、不安の方が増してきていることを実感します。それは、子どもの言葉の遅れや、どこか大人の声に敏感に反応する姿、喜怒哀楽を感じない顔の表情変化の乏しさ、家にいると傍から離れないない等、子どもの行動や発達に不安を抱えているようです。

 

 発達障がいを疑われた子の指導を4年近く指導していただいた先生は、その対応の仕方を健常児と全く変わらない方法を選びました。ただ、基礎学習の見直しから始め、聴く姿勢作り、見る姿勢作りを徹底し、目指すは「自立」と目標を立て指導を行いました。また、思考力、判断力などの向上に力を注ぎ、教え込みの学習ではなく、自分の考えを伝える学習としました。

 

 まずは声を出すこと、運動も積極的に働き開けます。単純なことなのですが歩くことが大切だと!思考に重要な語彙数の獲得には、見る・聴く力と集中力を同時に養えるフラッシュカード、そして、素読、音読を行い、数の指導にタイルを使用し系統的な指導を心がけました。今では、割り算をタイルを使って考えることが、今、話題になっている「探求学習」に繋がると注目されています。

 

 子どもたちは、様々な環境下の中で成長発達していきます。そして、今や、この環境下では、誰もが発達障がいになる可能性(後天的な)があるとまで言われています。10年前までは、発達障がいは遺伝以外でも起こるというと、大バッシングを受けていました。しかし、現実を直視すると、なるほど、より複雑になっている社会です。その要因は一つに絞り込むことなどできないのでしょう。

 

 大切な子どもたちです。教育を通して出来ることを、子どもと共に探り、「自立」への道を、子どもたちの隣で伴走したいと思います。