グローバル化の子育て | 「衣食住育学」石川幸夫のブログ

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教育畑40数年、猫好き、子ども好き、音楽好き!幼児、小学生の算数指導用に、水道方式のタイルを独自開発。教育評論家・教育研究家・子育て評論家としても活躍中です。

 

 TODAY'S
 
欧米の子育て…

■言葉、文化、社会の違いは大きい!

 

 今日もご訪問頂きありがとうございます。

 

 今日は、午後からZoomで、テレビ取材が入ります。テレビ朝日のグッドモーニングという番組からの取材です。新たな学習の場としてスタートした「ただよび」というYouTubeを使った学習支援の会社が倒産手続きに入ったというニュースです。受験生にとって重要な時期だけに、この先の対応が気になるところです。

 

 日本人は、欧米に比べ、子育てに悩む親が多いと言われています。と、こうして子育てや教育だけでなく、広く一般社会であっても欧米との比較論は後を絶ちません。そして、時代は、グローバル社会へと突き進み、ネット社会は、様々な情報が瞬時に得ることができるようになりました。

 

 日本と欧米の子育てを見ると、間違いなく、子育てに対する考え方や、社会の育児支援体制、企業の育児支援など大きな違いを見て取れます。どうも、都合が悪くなると勝手に欧米との比較をし、問題から逃れる。そんな場面を多く見せつけられてきました。政治も、リーダーは高齢者が多く、性差に関係なく、30代、40代の若きリーダーの出現などありえない世界なのでしょうか。

 

 教育でも欧米の教育を参考にすることはよくあり、欧米の教育をそのまま導入した幼稚園や学校もあります。皆さんの身近にもあるのではないでしょうか。ただ、そこには国民性というものが立ちはだかります。欧米の教育や子育て論は、そのまま持ち込めないのです。日本流にアレンジされていきます。その国民性の元となるのが「言語」です。言葉の違いは、思考の違いを生み、それは、文化や社会にも、そして教育にも表れてきます。

 

 極端な例ですが、以前お話をしたように、数字でも1と2以上は”たくさん”という言葉しか持たない民族、計算でも桁数の多い計算はできず、2以上は”たくさん”としか表せません。

 「私は京都へ行きました。」「I went to Kyoto.」単純な分でも、語順が違います。なんで、こんな話をしているのかというと、欧米の子育て論が良くても、日本語に翻訳された子育て論は、欧米人との考え方の違いまで書かれていません。欧米の文化に慣れ社会経験を積むことで理解していくものなのかもしれません。まずは、欧米人の考え方から学ぶ、欧米の常識は、場合によって日本では非常識となるのかもしれません。

 

 ただ、欧米も我が国も、子どもの将来に対し、幸せであってほしいと願う部分は同じでしょう。そして、もう一つ確認しておかなければならないのは、親の言うことをよく聞く良い子を育てることではなく、子どもの自立に向けたサポートであることです。

 子どもの自立には、自尊感情を持ち、高い自己肯定感、自己教育力、自己解決力などの重要な要素が必要になります。

 

 これらの要素を理解し、子どもに接していくと、親の対応力が高くなります。そして、言葉かけに変化が出てきます。おのずと、否定語、指示語、命令後が少なくなり、わが子を客観的に見ることができるようになります。すると、子どもの、物の理解、表現、思考、判断に経験やや意見とそれに伴う言葉の獲得が重要であることが分かってきます。

 

 お父さんが、子育てに対し積極的に関わったことで、「人を育てる」という本質を理解された方は多く、その点、欧米と同じような結果になりました。「子育ては、起業より難しい!」仕事という面を子育てになぞっていくと、無から有へと導く過程がダブって見えてきます。お父さんは、義務でなく、率先してわが子と向き合い、子どもの自己肯定感を高めていってください。気付くと、自分自身の自己肯定感が上がっているはずです。

 

 また、ご夫婦での一体化した子育ては、共感と共通理解を産み、社会で活躍するご夫婦であれば、チームプレイの重要性を理解し、それを活かしている自分に気付くはずです。子どもから学ぶ、子育ては、親になり、始めて大人として自立するための学びの場になるのかもしれません。それは、シングルマザーもシングルファーザーも同じです。より強く、そして、より優しくなれるはずです。社会、文化は違えど、「人を育てる」という大役は、自分を育てているのですね。それは、世界共通です!!