幼児と小学生 | 「衣食住育学」石川幸夫のブログ

「衣食住育学」石川幸夫のブログ

教育畑40数年、猫好き、子ども好き、音楽好き!幼児、小学生の算数指導用に、水道方式のタイルを独自開発。教育評論家・教育研究家・子育て評論家としても活躍中です。

「子育てと、幼児教育と、小学生教育をつなげる!」

■教材開発の依頼から

 幼児教育は今でも教育関係者の中では別物的な目で見られています。実際、45年ほど前の民間の幼児教室は、近所にも内緒で隠れていくところという認識でした。「あんな小さな子に勉強させるなんて!」と陰口を言われ、「子どもは遊ばせろ!」という認識がありました。それは今でもそれほど変わりありません。ただ、余事の遊びには、まだまだ子どもの好奇心、行動力、想像性や創造性を育む土台が多くありました。社会的に、子どもが自由に外で遊べるほど、今の社会は安全面でも、遊び場の有無でも子どもたちには適さなくなて来ており、かえって子ども本来の遊びができなくなってきていることが気がかりです。

 

 教育は、脳科学の一般的普及で大きな変化をし始めています。子どもの能力と脳の発達との関係が示されてくると、必然的に教育のスタートは幼児期になります。ヘッドスタートと言われ、脳神経の発達に伴う脳への知的刺激が、知識の獲得以外に、手先の器用さ、運動神経、絶対音感等々へと科学的立証がされ、より、幼児教育に対する大きな期待へと膨らんでいきます。しかし、重要なのは「継続」というに文字です。

 

 私は、昨日のテレビ番組でも「教育評論家」として紹介されましたが、本業は、「教育研究家」と教育界から認識されています。コロナウイルスの感染拡大が起こる前、大手から中堅まで、数件の教材の共同開発依頼が来ていました。それが、暫く活動自粛が続き、ようやく、先週あたりから再開に至ったのですが、その開発の基本が、幼児と小学生教育の接続です。勿論、幼児教育は、子育てと直結する教育活動です。ようやく、我が国の教育界も、子育て、幼児教育、小学生教育という、子どもの発達の先を見据えた教育活動が開始されよとしています

 幼児教育と小学生教育の接続、これは、子育てを通し、幼児教育から小学生教育、それも、低学年教育という『継続』した教育になります。これは、本来、国として取り組む課題だと思うのですが、残念ながら、我が国では任官教育が主体となります。この考え方は、今、教育界で抱えている「英語教育」の充実にも関係してきます。ご存じの通り、英語だけでなく語学は、日々聞いたり、話したり、書くことで定着していきます。言語こそ『継続』が重要なのです。

 

 低学年は、計算体系にしても、各単位にしても、図形にしても、また、漢字や基本語句などにしても、学習の要である基本概念が数多く出てきます。これを、幼児期からの系統的指導で子どもの理解は更に高まり、最も知りたい、学びたいという欲求の強い幼児期からの指導で、子どもの学習に対する動機付けにつながります。

 

 2歳の幼児から、小学生3年生までの教材を開発している所は、あまり例を見ません。幼児教育は、小学校教育の下請けではありません。小学校で学ぶ内容を簡単にしたものが幼児教材だと考えている方も多くいますが、そうではありません。教育者が、最も苦手とする「言葉の通じない相手」に対する専門教材は、多分、小学生以上の先生方には想像がつかないでしょう。それだけ、専門性を持つのが幼児教材なのです。簡単そうに見えて奥の深い教材に、その本質を見抜いた方は残念ながら非常に少ないのが現状です。このブログで時折取り上げる大宮と世田谷でされている先生方は、その中でも数少ない専門的見地をお持ちの方々です。ようやく、幼児教育の未来が開けてきたように思います。