15秒で完結する指導 ② | 「衣食住育学」石川幸夫のブログ

「衣食住育学」石川幸夫のブログ

教育畑40数年、猫好き、子ども好き、音楽好き!幼児、小学生の算数指導用に、水道方式のタイルを独自開発。教育評論家・教育研究家・子育て評論家としても活躍中です。

「聞く指導と見る指導を」
 
 学力新時代に入り、学習の進め方の中で「フラッシュカード」に注目が集まり始めています。聞くことができない子ども達の増加は、居行く現場に於いて、学習指導の難しさと直結しています。思考を高める教育が柱である新指導要領ですが、残念なことに、子ども達が、思考に辿りつくまでの語彙数と基礎知識が不足しているようです。そこで、注目を集めた指導が「フラッシュカード」です。
 
 長岡の保育園でも、新たな試みのカード授業を模索し始めています。0歳の子ども達から年長の子ども達まで、フラッシュカード活動になると皆集中してカードを見てくれます。(塾の先生方には9月28日(土)に予定されている吉備システム販売主催によるセミナーで、この教育実践の模様をVTRでご紹介します。)
 幼い子が、カードに集中するには、カード指導に興味を持つことが重要です。実際、子ども達は集中してフラッシュカードを受けてくれます。何故、0歳の子ども達がカードに集中してくれるのでしょうか。幼児教育のヒントがここにあります。 また、フラッシュカード指導には、大切な指導が隠されていることに気付かされます。それは、子ども達に最も必要な基礎学習です。私達は、いつ、何処で、見る事の学習、聞くことの学習について指導を受けてきたでしょうか。学習の要でもある、「見ること」「聞くこと」の学習は当たり前の事だからでしょうか。たぶん、固有感覚、前庭感覚と同じように、今までの家庭環境や社会環境であれば生活の中で、知らず知らずのうち身につけてきたのかも知れません。しかし、今はそうではなく、改めて指導対象に入ってきたことを認識する必要があります。
 
 カード指導では、聞かなければ答えられない、見なければ答えられない学習環境を演出できます。すると、今の子ども達に欠けている緊張感の欠如も補うことが可能です。授業は、リラックスした状態も必要ですが、どこか緊張した場面も必要です。これが、一般に言う授業のメリハリです。こうして、見なければならない場面、聞かなければならない場面をフラッシュカード指導で作り上げることができます。ここで扱う内容は幅が広く、幼児だけでなく、小中学生にも対応できる授業が可能です。こうして、見る姿勢、聞く姿勢が整ってくると子ども達の学習姿勢は見事に変化してきます。敢えて、見る・聞くを意識して指導する。これは、これからの未就学児童の必須項目ではないでしょうか。
 
 カードの種類には、言語系では、平仮名、カタカナ、単語・漢字・熟語・対語・同意語・熟字訓等々、数分野では、タイル、分数、割合、小数、単位換算、公式、図形、その他理科、社会と幅広い指導が可能です。特筆すべきは、全てが短時間で完結する繰り返し指導であることです。重要な項目、用語、単語、漢字類はカード指導で短時間にまとめることが可能で、いわゆる予習が。カード指導で短時間の内に済ませることができます。勿論、同じカードは復習も可能となります。学習に必要な基礎知識はフラッシュカードで可能です。今後、フラッシュカードは、指導内容が増えるこれからの学習の救世主となるかも知れません。