実家ではパンを食事で食べる習慣自体が昔からなかった。
なので、私が少5くらいの頃と記憶してますが、当時とても仲の良かった友達のS木クンの家に遊びに行ったとき、ちょうどいい具合に使い込まれたトースターを見た瞬間のインパクトは絶大でした。そして、S木クンの家で生まれて初めて食パンを焼いて食べた思い出とその旨さは未だに鮮烈で、なんで私の家には年季の入ったガス釜とくたびれたおひつしか無いのかなと、子供心にもそれはそれは激しく落胆したものでした。
あれから数十年！…って綾小路きみまろじゃないけれども、習慣というのは実に恐ろしいもので、未だにパン食に馴染みのない我が実家、というか約一名。
私が主に朝飯として用意するトーストやホットサンドの類を、なんだか旨いのか旨くないのかも分からないような、実につまらなさそうな顔で食っている。
つまり、約一名にしてみればパン食とはすなわち「なんなの、これ！」みたいな食べ物じゃないかと推察されるワケだ。
おそらく内心では思いっきりドン引きしながら食べているんだろうなぁ。
そんなもん知ったこっちゃないけど。