ナンバー1映画の思い出 その1(二十四の瞳) | 堀切光男のエッセイ畑

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主にエッセイ。

 

筆者が23歳の頃の結婚したばかりの話。

 

まだまだ遊び足りない僕は、新妻をアパートに一人残し毎日の様に麻雀三昧。

ある夜アパートに帰って来ると、妻が顔一面、涙でグシャグシャにしてふり返ったのです。

「やばいっ」

毎日の様にほったらかしにしていたので僕は大いに反省して、

それからはめっきり夜遊びは控えて、間もなく子供も出来たので

すっかり子煩悩パパになったのでした。

 

ずっと後で妻が打ち明けた。

「あの時はテレビの深夜放送で「二十四の瞳」を観終わったばかりで、

それで大泣きしていたのよ」 だって。

 

そう言えば今でも我が家には「二十四の瞳」の古いビデオテープが有ります。

 

貧しさから卒業前に奉公に出された女の子、四国の金毘羅さんあたりでしょうか

参道のお店で働いています。

遠足で訪れた女先生が逢いに来ます。 店先でお茶を出す女の子。

大好きな先生だけど顔もまともに合わせられません。

やがて同級生達を乗せた船は小豆島に帰って行きます。

「かーらす、なぜなくの、からすはやーまに」

船上からは生徒たちが歌う「七つの子」の歌声が聞こえて来ます。
それを遠くに見ながら女の子が泣きながら浜辺をとぼとぼと歩いて行きます。

 

ああ、どんなに皆と一緒に故郷の島に帰りたかったでしょう。

可哀そうで切なくて、切なくて・・・・・・・・。

 

その場面で、ぷっつりビデオテープは止まったまま。

未だに再生されていません。

 

(後記) その後久しぶりにこのテープを再生してみようと、

 

一台だけとってあるビデオデッキに入れてみたのですが、

 

テープがくっついてしまって、再生は不可能となっていました。

 

ゆっくりはがして行けば復活出来るのはこれまでの経験で

 

判っているのですが、このテープはこのままにして

 

記念として永久保存版とするつもりです。

 




右下「二十四の瞳」のビデオテープ