「新釈 遠野物語」 井上ひさし
「吉里吉里人」の井上ひさし氏。
氏が描き出すこの物語を、タイトルにある「遠野物語」と同じような内容と思ってはいけない。
が、随所に遠野物語を思わせる面白さがある。
かの遠野物語は佐々木君の語る話を筆記した、いわば民俗学的資料として一級品、かつ読み物として大変面白い物だ。ちょっと不思議な話を読みたいと思うものには民話の玉手箱であるし、資料として活用する人にとっても(というより、こちらがメインだろうが)素晴らしい一冊である。
この「新釈 遠野物語」はどちらかというと民話的物語が9編詰め込まれている。
民話といっても、子供に語るには少々刺激的であるが。
もちろん遠野物語を読まずとも楽しめることは言うまでもない。読んでいるともっと楽しいかもしれないが。
「ぼく」という主人公が犬伏老人の話を聞き書きしたスタイルで物語は進む。このあたりは冒頭を読んでほしい。
読者はこの「ぼく」に感情移入しながら、犬伏老人の話を聞いている感覚で読むのだろう。
荒唐無稽。抱腹絶倒。そんな犬伏老人の話はどこかもの悲しい。
全てを読み終えたときに、一抹の寂しさを感じるはずの一冊だ。
- 新釈 遠野物語 (新潮文庫)/井上 ひさし
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「大江戸観光」 杉浦日向子
ちくま文庫版。
杉浦氏の著作を幾つか読んでみている。
まずはこの「大江戸観光」。
伝わってくるのは江戸への情熱であろうか。
杉浦氏が如何にして江戸を偏愛していたかがなんとなくわかる。
図版とエッセイの組み合わせでするりするりとのどごしのよい本なのだった。
縁側にでも寝そべり、手枕などしつつ読むが吉かと。
- 大江戸観光 (ちくま文庫)/杉浦 日向子
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うぬら!
白土三平氏原作の名作コミック「カムイ外伝」が、崔洋一監督(58)のメガホンで初めて
実写映画化されることが30日、分かった。組織を追われ孤独に戦う主人公の忍者・
カムイは松山ケンイチ(22)が演じる。映画にテレビに引っ張りだこの松山だが、
本格的アクションは初めて。今年11月にクランクイン、09年公開予定だ。
脚本は宮藤官九郎。
はははは。
あの「カムイ外伝(伝にあらず)」が実写映画化とな!
それも藤井隆似の若手とこのカントクとクドカンで。
たぶん……主題歌とかもタイアップなんだろうなぁ。おまけに原作の一部分を肥大化させて、アイドルとか出しちゃうんだろうなぁ。ああああ。
ばきゃー! って霞斬りとか、ぼこ って飯綱落としをCGとかでやっちゃうのかねぇ、藤井隆似が。
「デビルマン」「キャシャーン」「どろろ」とかで、そろそろ懲りたんじゃないのか。映画界。
- カムイ外伝 (1) (小学館文庫)/白土 三平
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