加藤氏「拉致被害者を北朝鮮に返すべきだった」発言 家族会・救う会が抗議声明
自民党の加藤紘一元幹事長が拉致被害者5人について
「国家と国家の約束だから北朝鮮に返すべきだった」と発言したことをめぐり、
拉致被害者家族会(飯塚繁雄代表)と「救う会」(藤野義昭会長)は9日、
「拉致被害者や家族の思いや不安をまったく理解しようとしない加藤氏に
強い憤りを覚える」と抗議声明を出した。
加藤氏は7日夜のBS番組で、小泉純一郎首相(当時)が訪朝した平成14年秋、拉致被害者5人が帰国した際、
政府が5人を北朝鮮に返さないことを決めたことを
「当時官房副長官だった安倍晋三前首相を中心に
(拉致被害者を)返すべきでないと決めたことが
日朝間で拉致問題を打開できない理由だ。
返していれば『じゃあまた来てください』と何度も何度も交流していたと思う。
そこが外交感覚の差だ」などと発言。
金正日総書記が拉致問題を認め、謝罪したことについても
「天皇陛下みたいなポジションにいる人物だ」と述べた。
「家族会」と「救う会」の抗議声明では
「5人が北朝鮮に戻されていれば『自分の意思で戻った』と言わされたあげく
『拉致問題は解決済み』という北朝鮮の主張に利用されたであろうことは
少しでも外交感覚のある人には明らかだ」と指摘。
「不見識極まりない発言だ。加藤氏の精神構造を強く疑わざるを得ない」
と批判した。
自民党の加藤紘一元幹事長は10日、
「拉致被害者5人を北朝鮮に返すべきだった」
とする自らの発言に批判が集中したことを受けて、
「拉致被害者の方々には一時も早く戻っていただきたいのは当然で、
ご家族の方々のお気持ちを察すると言葉を失います。
拉致という犯罪で日本人の人生を奪った北朝鮮に強い怒りを感じます」
などとする釈明文を自らのホームページに掲載した。
加藤氏は7日放送のBS11番組
「西川のりおの言語道断」の発言録を紹介した上で、
自らの発言の真意を
「拉致という罪を犯した北朝鮮から
『日本は約束を守らなかった』といわれてはならない。
日本人の誇りを大切にすべきだ」
という意味だと説明した。