少し前の話になりますが、昨年の大河ドラマで黒田官兵衛が放映されていましたね。
その時に豊臣秀吉の小田原攻めや四国・九州攻めの場面も出てきました。気になった方もいらっしゃたかもしれませんが、秀吉は基本的に戦の時は相手の倍以上の兵力を展開していきます。
何故か?単純に秀吉は臆病だったのか?
もしかしたら、そうかもしれません。でも、マーケティング的に考えていくと秀吉の戦略はある意味合理的であるとも言えます。
もし、兵力が拮抗していて兵士は常に1対1(兵士数として)で戦わなければならない場合、戦闘力に差がなければ勝ち負けは50%であると考えられます。特に戦国時代のように銃や大砲と違い刀や槍などの一度で大量に敵を倒すことが難しい兵器を使用している場合は兵士の数が勝敗に大きな影響を与えます。(それこそ黒田官兵衛のような天才軍師がいたら別ですが…)
もしこれが兵士の数が2対1になった場合はどうなるか?相手(敵)は基本的に常に二人と戦わなばならずかなり苦戦し最悪の場合、命を落とします。しかし常に倍(二人)の兵力で戦える方は有利に戦いを展開し、上手くいけば殆ど傷つくこともありません。そして、その二人が一人を倒し、また次の一人を倒す…ということを繰り返せば、理論的には二人の方は負ける事がありません。(実際は生身の人間なので疲労その他、様々な要因があり一概には言えませんが)
つまるところ、相対的に倍以上の兵士数で戦に望めば味方側の損害を最小限に抑えて勝つ事ができる。ただ勝つだけではなく、圧倒的に勝つ事ができるという事です。
これを実際のビジネスに置き換えてみるとどうでしょうか?
商圏(エリア)もしくは業界を絞込み、相手(競合会社)よりも倍の人員や資金で営業(販促活動)をかける。そうすれば、通常よりも多い成果が上げられるかもしれません。
自社よりも規模の大きい競合に晒されるよりも圧倒的に勝てる範囲を作っていく…
そんな簡単な事ではないのかもしれませんが、一考の余地はありそうですね。
「こんなに良い商品を販売しているのに何故売れないんだろう?」
仕事の打ち合わせや商談をしている時に、最近よくそんな事を思うことがあります。
世の中にこんなに役立つ商品なのに、もったいない…
でも、自分も含めて「売れる!!」と思う商品ほどチラシやパンフレット、ホームページの紹介などでも
商品の性能や機能、お得感などに注力して宣伝してしまい一番大切なお客さまのニーズに応えきれていない内容になってしまっているという事実がある事を反省しなければならないとも感じました。
その商品を手にした時、お客様にとってどんな利益(満足)を生み出していけるか?そこのところを私たち商品プランナーはしっかりお伝えしていかなければならない。
今日も一日精進していこうと決意を新たに致しました。