シールド選手権!第2回は国産ブランド対決!!

前回シールドワールド第1回を開催しましたが、シーワールドイルカと紛らわしいので、今回からシールド選手権と名称変更しました

2大国産シールドメーカーと言うとCANAREカナレとMOGAMIモガミ?となってしまうと思いますが、総合音響機器ブランドということでEX-proイーエックスプロと島村楽器のHistoryヒストリーをセレクトしてみました

↓こちらの4本

上段2本はExproのFAとFL

下段2本は島村のHistoryのシールド、PROシリーズ、REGULARとDRY (長さは全て3m)

↓Expro FA、太くて硬い

↓Expro FL、FAよりは細くしなやか

↓FAは太くしっかりしているので、巻いた状態で自立します

↓FL(オリジナルプラグはカナレ風ですが、もっとしっかりしています)

↓History PRO SERIS Regular Sound Cable

プラグはSwitchcraft 280 Historyロゴ入り

Switchcraftのメーカー刻印が先端側にあるのは少し古い型になるのかもしれません(現行では真ん中に刻印が入ってます)

↓DRY SOUND CABLE

パッと見た目の感じではDRYの方がほんの僅かに太い印象を受けますが、並べるとほとんど分かりません、同じかな?

DRYは2芯でセミバランス、REGULARは1芯でアンバランス、という違いはあります(DRYの方は、片側のプラグのみ赤い▲マークが入っているので、そっちをアンプ側に差します)

DRYのプラグの▲マーク↓(アンプ側のみです)

他の3本はアンバラスなので、方向性はありません(ギター用のシールドは、普通ほとんどがアンバランスですよね)

↓試奏機材(マーシャルは右側の)

今回も基準としてCANAREカナレも持ってきました

右から、カナレ、ヒストリーのレギュラー、ドライ、EXproのFL、FAと並べています

試奏もその順番で

KramerのピックアップはリアDuncan SH-1 '59

フロントは同じくダンカンのSSL-1

↓マーシャルのセッティングはCLASSIC GAINのCLEANとULTRA GAIN LEAD 1の切り替えで

目盛りは写真の通りで固定

 イコライザーのセッティングは少しトレブルを下げて、ちょっとミッド増しで、試奏中はこのまま固定

トーンシフトもレゾナンスもオフ

プレゼンスは真ん中、リバーブはやや深めです

シールド(全て3m)のみアンプ直挿し

History DRYのみ、方向性があります↓

Historyのシールドケーブルは現行ではStandardとPROにシリーズ分けされていて、Standardはギター、ベース、アコースティック用と用途別に3種類、PROシリーズは極上のトーン!Extra Naturalエクストラナチュラル、圧倒的低音の存在感!ULTRA BASSとサウンドキャラクターで2種類に仕分けされています(プラグはStandardはオリジナル、PROシリーズはスイッチクラフト)

ULTRA BASSが2芯構造なのでDRYの後継なのかもしれませんが、外径が8mmとFAなみの太さとなっています

 

シールドメーター!(弾いた感じを、全くの感覚で三段階評価!!)

前回も3つ星⭐️⭐️⭐️で評価しましたので、一応今回も同様に

 

  canare  
L低音     あくまで標準的
M中音    
H高音    
  Reguler  
L低音     音量が上がり、Highが強い、少しうるさく感じる
M中音  
H高音  
  Dry  
L低音   Highが抑えられ、ミッドレンジが上がってGood!
M中音
H高音    
  EX-pro FL  
L低音   HistoryのREGULARとよく似た感じでハイが強い
M中音  
H高音  
  EX-pro FA  
L低音   ローミッドが強く高音はほどよく抑えられ音の密度が濃厚
M中音
H高音  

 

結果、結論から言うとHistoryのDRYがサイコー!でした

上から順に試奏しましたが、ヒストリーのDRYを試した時点で他のシールドは試さなくていいかな、と思ったくらい

ずっとそのまま弾いていたい、と言う気分になりました(Still Got The Blues  for You〜カラオケ)

シールド1本、アンプ直ですが、高音はしっかり抑え込まれミッドブースター入ってるんですか?っていうくらいミドルの押し出し感があって、ローエンドもタイト、ほんまにエフェクターなしで十分ブルージ〜、気持ちいい〜という感じでした

 

一方、History Regular の方は簡単に言うと、うるさい!(失礼!)

カナレから繋ぎ変えると、中高音が出過ぎてやかましい、耳が痛い感じになりす

ちょっともういいです、といい感じ

EX-proのFLもHistory のRegular と似た感じで、History DRYから繋ぎ変えると、また、うるさっ!って感じになりました

でも高音がそれほど耳障りでなく、チョーキング1発など気持ちよく決まる感じはあります

ゲイリームーアのFalling in Love with Youの出だしのキュキュ〜ウ、キュキュウ〜ンていうチョーキング分かります?(分からないでしょうけど)

あの感じならコレです

高音が綺麗に出るのでクリーンのコード弾きやアルペジオなんかにはいいかも

 

最後にEX-pro FA、これはまた高音が落ち着いて全体に大人しいというか大人びた、ローミッドが詰まった濃厚な印象です

自分が使うとお腹がいっぱいというか胃がもたれるというか、プロ向き?という感じです

 

で、今回の2大国産ブランドシールドの印象は、メーカーがHP上の宣伝している売り文句、特徴とも結構、一致しているかなと思いました

自社の製品を売るのにどのメーカーもいいことしか書かない訳ですが、案外弾いてみればまあ分からんでもないかなとは言えます

 

メーカーの表現をそのまま抜粋させて頂きますと

例えば、現行History EXTRA NATURAL

【ハイクオリティ】音抜けの良さ、立ち上がりの早さ、ハイレンジのブライトさなどに優れたワイルドなトーンが魅力。伝達ロスの少ない芯線とSWITCHCRAFT製のプラグにより圧倒的な高品質を実現。ライブからレコーディングまであらゆる場面においてプレイヤーの表現を力強くサポートします。

→自分には、単品の試奏では少しうるさいと感じてしまうかもしれませんが、バンド、ライブなどでは結構、抜ける!サウンドになりそうですね

 

History ULTRA BASS

【ファットなサウンド】
「音抜けの良さ」に加えて、豊かな中域~低域の再現性が魅力の「ウルトラベース」。ケーブル外径はφ8mmと極太設計ながらも柔軟性に優れたFLEXIBLE PVC JACKETの採用により取り回しの良さを実現。2芯構造方向性接続による圧倒的な周波数レンジの広さとバランスの良さとローノイズを追求、ライン接続時などにも特有の音やせ感が無く、レコーディングをはじめとするラインレベル使用時にも絶大な効果を発揮いたします

→まさに、その通りなら、オススメ!

 

Expro FL

オールラウンド、ピュアサウンドケーブル!
Ex-proケーブルを代表するシリーズであるFLシリーズは多くのミュージシャンに愛されているシールドケーブルです。大きな特徴として、長いケーブルだと線間容量(キャパシタンス)により高域が落ちてきますが、FLシリーズは当社独自の新素材HIIIXの採用により、ギター/ベース用としては世界最小の線間容量50pF/mを実現。 その結果、ステージ用など長いタイプの仕様でもパワー感を損なうことなくノイズレスでワイドレンジなサウンドを得ることができます。長いケーブルでも高域の低下を最小にとどめ、ギター/ベース本体のボリュームを絞った時でもハイ落ちや、立ち上がりの鈍さを飛躍的に向上させます。
ナチュラルな音色と歪みを持たずクリーンな音色はギターリストのピッキングニュアンスを余すことなく再現することから、それぞれのギターの出力を素直に伝達するケーブル。
特にクリーンサウンドには定評のあるケーブルです。

→試奏ではやはりハイがきつい!と感じましたが、ステージなどでは抜けのよさ等考えるとこれくらいの方がいいのかもしれません

クリーンがいい、というのもその通りの印象でした

 

Expro FA

FAシリーズは楽器の持つダイナミック・レンジを極力損なうことなくアンプ、レコーディング機器へと伝わるよう直径8φという太さとなっています。
豊かな中低域と抜けの良い高域などナチュラルで非常にバランスの良いサウンドが大きな特長です。
レコーディングはもちろんベース、キーボードなどのステージ用としても最適です

→だ、そうです

まあまあ納得です

 

2芯シールドのセミバランス仕様については、ノイズ対策以外にサウンドに及ぼす影響があるのか、ないのかは不明です

 

以上、いかがですか

今回のシールド選手権では、割と違いがはっきり体感できて、どっちのブランドも少し安い?方(RegularとFL)は、高音がよく出て派手な音、お値段はそんなに変わらないですけどアッパーグレードっぽい方(DRYとFA)が高音が程よく抑えられて落ち着いたサウンドで弾きやすいし、聴きやすいです

で、お値段を調べたら、どちらのブランドも2種類のシールドで値段はほとんど同じなので、高い、安いではなく、用途に応じて使い分けて下さいということだと思います

 

今回のオススメは、単に好みでいうなら絶対ヒストリーのドライです

シールド1本のみアンプ直で、セッティングもわざと固定して試奏した話なので、アンプをいろいろ弄ってエフェクターで音作りしていけばシールドのトーンキャラクターは無視できるレベルになってしまうかもしれませんが、セッティングが決まらないときにむしろシールドを換えるだけで劇的にサウンドが変化するかも知れせん!ね

 

本日のオマケ!DS-1対決!!

←左 Keeley ULTRA とBOSS DS-1MIJ 右→

シールドの試奏はアンプ直でしましたが、もしかして飽きてきたら困ると思いエフェクターも一応持ってきました

試奏でよかったHistory DRYをギター側に、カナレをアンプ側に

パッチケーブルはMONTREUX ( モントルー ) のArena Jrです

BOSS DS-1はチューブアンプと相性抜群で、海外プロギタリストにも大人気のディストーションペダルですが、GAINが低く、音痩せしてノイズも多めなので、それを改良、modifyしたのがKeeleyキーリー、だそうです

TONE とDISTを適当なところで揃えて、エフェクトオフ時の音量と同じにするとKeeleyはLEVEL 4、BOSSは6くらいでトントンな音量になりました

Keeleyはミニピンが下側ULTRA モードで低音増し増しになりますが、BOSSのオリジナルDS-1もセッティング次第で十分使えます

ただボスのノーマルDS-1は明らかにノイズは大きいです

弾き比べしなければ、ボスで十分ですが、キーリー使うと確かにローノイズ!低音のズンズン具合に驚きます‼️ポーン

詳しいDS-1対決の様子はまた、次回に!!!