ギタ探、レスポールコーナーの③番目はコレ↓

ケース?!

ギブソンユーザーにはお馴染み、CANADA製のブラウンケース(カナダ製?金田?兼田??といろいろ考えていたら、メーカー名ではなくMade in CANADA、カナダのBOBLENボブレンという会社の製品ということが分かりました)を開けると…

おお〜っと、こんな綺麗なヒラヒラのカバー付きかよ(自分の知る限りでは、90年代前半のケースには内カバーが付いてました)

チラ見、うお〜っとええ感じの杢なんとちゃう〜

で、ぱさ〜っと開けるとこんな感じ↓

↑92年製Gibson Les Paul Classic Plus HCS、鮮やかなチェリーサンバーストです

ピックアップカバーがテカりすぎ!で全体にキラキラして見えます

実際、92年製の割にはとても綺麗ですけど

ピックアップはオリジナルのオープンハンバッカー496R/500T(セラミックマグネット、Hot & Super Ceramic)からフロント(ネック側)が490R、リア(ブリッジ側)は490T(Alnico II)か498T(Alnico V,Hot Alnico)か不明ですが、交換されています

↓Les Paul "MODEL"表記のシルクスクリーンロゴにClassicの文字入りトラスロッドカバー

この時期(クラシック発売当初の90年〜92年)はレギュラーラインのスタンダードと一線を画する造りになっていて、このカッタウェイ部のバインディング処理もそのひとつです

もともとレギュラーラインのちょっと上、現行モデルとして展開されるLes Paul Standardに対して、1960年レスポールを元にしたVintage reissueビンテージリイシューモデルとして製品開発されたので、細かな仕様の違いで差別化していたものと思われます

70年代のギブソン暗黒時代からレスポールの復活を目指して、80年初頭に発売されたLes Paul Heritage 80(エイドリアン・ヴァンデンバーグがトラスロッドカバーを裏返しにして使っていたギター、と記憶している)や59 Vintageといったビンテージレスポールのリイシューモデルはすでに存在していましたが、Historic Collection登場以前の話しで完成度が低く、その割に少数生産で高額だったので、このLes Paul Classicが開発されたのではないでしょうか

そして93年、本格的ビンテージリイシューとしてHistoric Collection(ヒストリックコレクション、略してヒスコレ)の登場とともにクラシックの仕様も変更され、ヘッドのロゴが"MODEL"から"CLASSIC"に、バインディングもレギュラーラインと同様、トップ材のメイプルを完全に覆うようになりました

違いはハードウェアではピックアップ、ABR-1ブリッジ(スタンダードはナッシュビル)、ブッシュタイプのクルーソンペグなど

トップ材はプレーンメイプルのClassic、杢の入ったClassic Plus、更にバリ虎のPremium Plusとバリエーションが展開されました

↓バックのマホガニーとバインディングの隙間からトップのメイプルがチラッと見えていますね

↑エスカッションがヒスコレのようにトールタイプではないので、ピックアップが飛び出し気味です

ヘッドは綺麗な状態を保っています

スモールヘッドなのはいいんですが、ヘッドの両端が反り上がり気味です

再生産以降のレスポールによく見られる形状で、国産レプリカも70年代はこんな形でした

どんどんエスカレーして、一時期まるでサリーちゃんのパパみたいになっていました(別にパパは悪くない)

カスタムは尖ってても違和感ないですが、ビンテージのスタンダードはもっと撫で肩でタレ目な感じでしたよね

このへんのニュアンスは80年代のGrecoグレコのEGシリーズ、Mint Collectionがよく再現していました(いずれジャパンビンテージ編もやりたいと思います、ウフフ)


8+4桁のスタンプシリアル


バックはシロクロで!(ちゃんと綺麗なチェリーですけど)

さて、エレキギター探訪、Gibson Les Paul編

最初の3本は92年製HCS、98年製HCSとGold Top、どれもLes Paul Classicでした

実は、レギュラーのStandardは1本も持ってないのですガーン

理由はナッシュビルブリッジが嫌い(それだけかよっ!)、逆にいうとクルーソンとABR-1の組み合わせが好きなのでどうしても今のスタンダードに手が出ないんですね(50sレスポールとかあるんですけど、コンバージョンポストとか使っても元も子もないし...)

ご紹介した3本は同じクラシックですが、個体差が大きく、ピックアップも違うのでそれぞれキャラクターはぜんぜん異なります

ギターはどれもそうですよね、ね、ね

逆に全体違うひとのギターが、音めっちゃ似てるやんっていうこともたま〜にありますけど

ということで、もはやビンテージレスポールは天文学的価値を有するものとなり、90年代レスポールも貴重になりつつあるのでこの子達(ペットじゃないぞ)、これらのギターも大事にしたいと思います♪