ドキュメンタリー番組で、長谷川和夫さんが奥様の演奏する悲愴の2楽章が好きだと仰っていたのを思い出します。
認知症研究の第一人者でありながら、ご自身も認知症になられて、2021年に他界されました。
終始穏やかで、どこか寂しく、けれども温かくて、
最後は静かに、消え入るように終わってゆく曲。
私自身、もし、ゆっくりと死にゆくことが叶うなら、やはりこの曲が頭のなかに流れているだろうと思います。
手術前は、もっと激烈な曲で、自分を鼓舞するやら、不安や怒りをぶつけるやら、複雑な気持ちがしていましたが。
最期の瞬間には、どんな音楽が流れているだろうか、と最近考えたりもします。