6月30日、土曜日。晴れ。
朝5時30分起床。
検査なし。


気持ちのよい空。
午前10時から説明を受けた。
今日はそれだけ書いておこうと思う。


右小開胸による僧帽弁形成術(置換術)。MICS.
場合によっては胸骨正中切開に切り替える。

小開胸術のメリットは大きく3つ。

・キズが小さい。
・横を切るので目立たない。
・骨を切らない。そのため、身体への負担が少なく、早期回復が望める。


右小開胸術ならではの注意点もある。

まず、術の難易度が高い。胸骨正中切開に比べて、「狭く深い」術になる。
時間も、胸骨正中切開の場合よりは長くなる。

そして、下肢虚血。胸骨正中切開と異なり、人工心肺を足からとるため、下肢に負担がかかる。術中はモニタなどを見ながらコントロールはして行くが、最悪の場合は足を切断することが考えられる。

正直に言えば、骨を切らないのは本当にありがたいけれど、難度が高く、不安でもある。再手術にならないよう、今回一度目でいかにきれいに修復してもらうかは、私にとって文字どおり死活的に重要なこと。

しかしそこはお任せするしかない。


弁の種類は機械弁を選んだ。年齢的にそれしかない。ただ、ワーファリンを服用した場合、思った以上にこまめに量の調節をしなければいけないようで、大変だなと思った。

効きすぎれば出血(脳内で出血したら大変)、効かなければ塞栓(脳梗塞など)。同じ人でも、必要な量は体調で変わる。微妙なコントロールが必要になる。

いずれにしても、そのときはそのときだ。


質問と説明。

正中切開とどちらがよいのか。
正解はなく、先生の考え方でも異なる。
もちろん小切開は難しくなるので、小切開で形成できなかった場合に、もしかしたら、正中切開であれば出来たかもしれない、という話は有り得る。だから天秤にかける必要がある。けれども、私たち(心外科)は、そうしたことを加味しても、小切開術の方がよいだろうと考えている。

きちんと条件をクリアしていて、出来ると考えられるのならば、患者にとっての便益は大きい。

形成術で行けるかどうか。
私の場合、逆流はIV度。画像を見る限りでは形成術で行けそうだと考えてはいるが、それは開けてみないと分からない。

手術時間について。
4-5時間くらい。正中に切り替えたり、延びる場合も予想される。


早い人は一週間で退院してしまうという。とんでもない話だ……!