第二十五号
かつて紀元節という祝日であった。
紀元節は、『日本書紀』が伝える神武天皇が即位した日
紀元の始まりを祝う祝日である。
今年は皇紀2669年
今から69年前、紀元2600年祭が行われ、
日本中が祝賀ムードだったそうである。
「それはそれは賑やかだった」と、母から聞いたことがある。
11月10日の式典に始まり14日まで、
様々な行事が行われた。
「祝へ、元気に、朗らかに」14日までのポスター
「祝い終わった、さあ働こう!」15日からのポスター
昭和15年の事である。
その翌年の12月、日本は太平洋戦争に突入してゆくのである。
国を愛することは大切なことである。
どうすることが愛することなのかはとても難しい。
昨年は「田母神論文」が話題を呼んだ。
多分、愛する国を守る手段として、兵力も必要であろうし、
アメリカのように、自由を守るアメリカに対して
忠誠を誓う気概も必要であろう。
しかし、その前に自分達の国の歴史や成り立ちを知り理解することが
とても大切では無いだろうか。
そして、それぞれの国の成り立ちや歴史を理解することも大切である。
違いがあって、初めて区切りが付けられる。
際(きわ)があるから、国際的なのだ。
未来を考えるならば、過去を学ぶ必要があるとおもう。
オバマ大統領の就任演説は、
まさに国の原点まで遡った演説だった。
日本は近代史に蓋をしてしまった・・・
せめて、今日くらいは「日本」を学ばなければ・・・