理論上は一株当たりの金額と経営成績に応じて株価は動いていく。これを表す指標がPBRという。株価と一株当たりの純資産の倍率を表しています。

1株の価値が100円の会社の株価が200円ならばPBR2倍。50円ならばPBR0.5倍となります。

 

株価は将来の価値を先取りしていく性格があるのでPBR23倍・・・10倍とかの場合がある、市場は将来的にそこまで成長していくことを先取りしていることを表しているのでまだまだ成長するとすればまだ上昇していきます。

またPBR1倍を切っている場合は将来的に会社が縮小してくことを見越していることになります。しかし・・・市場の原理はいつも正しいとは限りません。

市場は失敗を起こす。
株の取引は人間が行うものなので期待や不安によって過度に上がりすぎたり下がりすぎたりする。
例1 日本製鋼所
日本製鋼所 
 2005年~2008年にかけて大相場を作りました。当時リーマンショック前で世界的にバブルで新興国の発展も著しく将来世界的にエネルギー不足になるということで。原子力発電所の建設計画が世界中で行われていました。日本製鋼所は核燃料の炉心を覆う圧力容器の素材で世界シェア8割でこの会社がなければ原発は作れないくらい?。だから将来的に受注がひっきりなしに来るということを背景に龍が如く200円くらいから2500円手前まで上昇してました。今のひと株当たり純資産は344円だからPBR8倍~9倍くらいの会社でした。リーマンショックや東日本大震災があり原発ブームが沈静化しているので、今後再度原発ブームになった場合に大相場を作る可能性がありますが、期待先行で買われすぎていたと思います。
裏を返せば当時の将来のエネルギー不足予想と原子力ルネッサンスという大きなテーマを早く予測できれば大相場に最初から参加することができますね。

例2 アコーディアゴルフ
アコーディア 
 今はPGMの敵対的TOBの関係で株価が急騰しているのでわかりにくいですが2012年5月ごろに急落しています。当時の記事

配信 フィスコ
同社専務が、社長による会社財産の私的流用など、重大なコンプライアンス違反の疑いがあるとの告発会見を行ったと伝わっている。社長が5人の女性に対して、概算で5000万円~6000万円の私的流用の疑いがあると指摘されているようだ。会社側では、私見の公表に関しては遺憾としているほか、特別コンプライアンス委員会を設置し、調査を実施していくとしている。今後の信用力低下や社内の混乱に対する警戒感などが先行する格好に。
この報道で業績は好調にもかかわらずストップ安となり20%近く短期間に下落した。上場廃止を恐れたとはいえ、社長のスキャンダルごときでここまで下げる必要もなかったでしょう。

過去にはヤクルトがデリバティブ取引で損失を出したことで株価が必要以上に下げたことがありました。本業の乳酸菌飲料は儲かっていただけに絶好の買い場だったらしい。

このように市場は熱狂と恐怖で理論を離れて大きく動く場合があるのでうまく判断することで利益を出すこともできるし。損失を抑えることもできます。