続きです。
そんなこんな、頭が見え始めてからも長く長く停滞期間が続いたのでした。赤ちゃんへ、「大丈夫だよ。安心してでておいで。」とひたすら話しかけました
夜も深まる頃には、息むことも少しずつできるように。
ただ、あまりに長く、体力を消耗しているからと、途中小休止も。側臥位になり、波と波の間に居眠りをし、波の間は息まずにヒプノバースでいうバース呼吸をしていました。
その頃、助産師さんたちの間では作戦会議がされていたようです。(ちなみに、私が産院についたのは1日の夜中3時。このころは、同じ日の夜10時くらい)
1.このまま、ただひたすら待ち続けるのか…
2.提携のお医者さん(出前先生と皆は呼ぶらしい(笑))を呼び、吸引分娩をするのか…
3.促進剤(通常の病院でやるものの1/5くらいの強さ)の筋肉注射をするのか…(医師の許可のもと)
夜もふけたころ、再度スクワットの姿勢をした方が良いと、トイレに行き、トイレの広いスペースで手すりと夫の手を掴み、息みました。この頃には、やっと息んでもいいかも…という感覚に。でも、おしりはおさえてもらわないと出来ない感覚です。
すると、少しまた頭が下がり始めたのです(助産師さんに言われ、出てきている頭を触りました。自分で感覚をつかむために。)
ということで、助産師さんたちは、促進剤の筋肉注射をするのが1番ではという結論になったようです。ちゃんと説明があり、同意するかどうかの確認がありました。
このまま、翌日の朝を迎える自信はなかったので、できることはしたいという思いでした。
筋肉注射を受け、引き続きトイレで、今回は便座に座り息みました。渾身の力で。
すると、かなり頭が出た感覚がありました!
助産師さんがこれで出てくる!と、すぐに分娩のお部屋へ戻ることに。
やはり、赤ちゃんが大きいからスクワットでなければ出ないだろうと、スクワットするも、布団の上だから力が入りづらいのと、天井の縄では体が安定しきらない…なかなかうまくいかない
ということで、トイレに戻ることに
もちろん、床には衛生的なものがひかれ万全の状態で!
左手はトイレの手すり、右手は夫の手を握りました。その時トイレには夫、助産師さん二名、助産師たまごの学生さん一名、何故かプロのカメラマンさん一名(これについては後ほど)さらに外には、数名のスタッフ、もちろんドアはワイドオープン
渾身の力で息みました。
促進剤の威力が弱まりつつあるなか、
「これを最後の息みにするわよ!」
という助産師さんたちの声に応えるように、そして、早く赤ちゃんに会いたいという気持ちで。
知りませんでしたが、いきむ時は目を開けて、声や息を漏らさないでやるんですね。
そして、なんどか息んだ末に、感動の瞬間が。頭がまず出て、次に肩、そして助産師さんのサポートで私が赤ちゃんを受け取りました
温かくて、ぬるっとしてて、重くて、愛おしくて、神秘的で、感動的な瞬間でした。
愛する夫と、愛おしい新たな命を迎えられた喜びに加え、たくさんの人たちが自分たちのために、力と気持ちと時間を注ぎ、共に感動してくれたことに対する感動と喜びが溢れ出てきました
次回に続く…