男のズルさと女の甘さ
結論から言うと、私たちは毎晩連絡してい
る。
自分でも「は???」である。
わずか数日前には別れを決意して
連絡一切を消去していた男である。
・最初に出会った時の皇族のような品の良さ
も半年経てば、見方が変わってしまった。
・頼り甲斐があると見えていた14歳の差も
半年経てば、融通が効かない人に見える。
・金銭的にゆとりがあるかと思っていたが
半年経てば、私の方が結構負担している。
(金銭的に細かい部分も私と合わない)
それなのに、それなのに、ああそれなのに
あの訪問からそれまでの私たちの関係に
戻ってしまっている。
それだけではない。来週、水族館に行く予定
も立ててしまった。しかもレンタカーを借り
たりする段取りも私が自然と引き受けている。
気が利かない男にあれだけ辟易していたのに
ダメ女の自分のもう一つの声が聞こえる。
「この男と付き合っていてもまた同じ理由で
不毛な喧嘩をして振り回されるだけよ。
先も見えない都合の良い女をサッサとやめて
自分の時間を有意義に過ごした方が良くない?」
こんな声が聞こえてくるのである。
私の欠点は男をダメにしてしまう優しさだ。
姉御肌というにはおばさん過ぎる。
この甘い蜜を嗅ぎ分けた男がどこからか
吸い寄せられてくるのは事実である。
だから離婚もした。
依存的な男は御免だ。
それであれば気楽な一人が幸せなのだ。
よし、もう一度自分に確認しよう。
・貧乏な男とお金にセコイ男はアウト!
・清潔感のないダサい男はアウト!
・品性と教養のない男はアウト!
・家事全般ができない男はアウト!
・肉体管理と自分の機嫌をとれない男は
一発アウト!
自分に言い聞かせているのだが、
絶妙のタイミングであの男は私の心に
安らぎの風を入れてくる。
理数系の強い男というのは
この辺りの計算もしているのだろうか?
続く