もはや夏の風物詩!
毎年、良質なミュージカルを観やすい真心価格で広く全国へと届けてくれる「ハローミュージカルプロジェクト」

去年まで3年連続、松平健&紫吹淳の「王様と私」で、心から楽しませて頂きましたが。

今年は作品&キャスト一新で。

「南太平洋」 主演 別所哲也&藤原紀香。
そして脇を固めるのはフレッシュなイケメンダブルキャスト!渡辺大輔クンと藤田玲。<大人気

私ももちろん、お目当てはフランスハーフで牙狼ちゃんな男前
藤田玲くんだよ!ハイ!

仏領ポリネシアの南の島のお話だから、現地語はフランス語ってことで、フランス語指導・監修に藤田くんの名前がクレジットされてるのも凄い嬉し。

ってことで。
楽しい名作ミュージカル!
日本でも何度も舞台化されてるよね~♪
<むか~し私が観たのはたしかイ○ロさんのネリー?だったような記憶…ずいぶんおむねがうす爆

今回は藤原紀香さんのボンバー魅惑のボディが、制作発表から炸裂していたわけで、ビジュアルだけでも大迫力!
ネリーちゃんは天然お気楽アメリカ娘ですから、大アタリ役ですよコレ!

ミュージカルを初めて観る人に「舞台でも上手いのね」と、言って貰うだけでも大変なことですよ。
女の魅力、をダイレクトに歌うこのお話だからこその配役の妙、良かったマジ。

男と女、ボーイミーツガール、女の代わりは女しかいない、戦中戦後の大らかな男女感が今はもう笑っちゃうくらいストレートでイイ。
ちょっと今だったらコレ、ジェンダー大丈夫?と思うけど、そこが名作、いいんだな!<歴史のお勉強

それだけじゃなく、この時代らしいガールズブラボーが溢れてる。
どんな時代も、女の子がこんなに頑張って愛して悩んで仕事してたんだと。
<こんなところに泣けちゃった
そして、レディーファーストで、女性がこんなに守られていた時代であることも。
<あぁアメリカの古き佳き時代感

舞台は若さ溢れる男の子と女の子が大人数で大活躍の迫力アンサンブル。
楽しい楽しい、舞台の上だけでもこうでなくちゃ。<若い子が頑張って報われる世界じゃなくっちゃ

ってことで、まず映画を観てないと、かな~りポカン、としちゃうのは作品的にも仕方ない、かな。<爆
だって、コレ戦争のお話でもあるし。
ミスサイゴンっぽい、部分は藤田玲くん枠?のカップルが担ってます!

出番はハッキリ言って少ないけど、大事な戦争部分、悲恋担当ってことでイイヨ~。

もう、牙からは信じられないくらい、初心でチェリーなエリート中尉さん、って…マジごちそうさまっ!

今では関係無いCMソングとして有名な名曲「ハッピートーク」での、指の可愛い振り付けのキュートさ!
ハーフイケメンが繰り出す、人差し指の(小鳥さんがお喋りしてる?)チュンチュン感堪らん美味しいわ!
<萌死ぬぞ

実は、ボーイミーツガールな何とも言えない悲恋の前の若い恋のお歌なんだと思うと、今ではお気楽ソングとして良く耳にするこの曲も胸に迫る。

ってことで、名曲だらけの南太平洋。

爆弾みたいに、ロジャース&ハマースタインが次々と繰り出すお歌に酔ってる間に舞台は終わっちゃうんだよね。
<それでいい

私が一番に楽しみにしていたのは(ガールズブラボーのこれ以上無い名曲)「ワンダフル・ガイ!」です。

男の子達が筋肉モリモリで歌う「女ほど素敵なものはない」に対するアンサーみたいな曲。
女の子達の真ん中でノリカ様が輝いてるわ!

邦題?は「すてきな人に恋してる」ってなってるけど…

これ、岩谷時子先生が苦労されたんだと思うのよね。

そもそもワンダフル、に匹敵する日本語ってあるの?素晴らしい、とか凄いとか?

ナイスでもクールでもスペシャルでもない、ワンダホー!

理想の完璧なこれ以上無い「イイ男」ってことですから。

そこを頑張って♪恋してる~恋してる~恋してる~…わんだほーが~~いっ!って。

可愛いぞ。<岩谷先生、ホントすごい

和訳に関しては(岩谷先生がお亡くなりになったこともあるし)
若手の才能ある翻訳家さんも数多出て来ている今の時代。
経費や著作権、版権のこともあるだろうけれども、これから名作ミュージカルを上演する時には、日本語になっちゃってる英語については配慮して
新しい言葉でまた聴いてみたい、と思うのも事実。

また違う制作の舞台で、いろいろ新訳版を観てみたいなぁとも思った私です。

ってことで、いよいよ最後は、そのワンダフルガイ、主役の別所哲也さんのコト。<ああっわんだほー

魅惑の宵、バリハーイ、はモチロン、この別所満足。<このために来たよ

役者らしい、意味のある言葉と声、特にバリハイ、ラストの裏声の柔らかな男らしい声に泣けた!

古いお話だから、(男性世界で映画が作られてる)あのマイフェアレディーみたいに、若い女の子と中年壮年ダンディーとの恋が展開します!
しかも子連れ、イイ男はどんな境遇でもイイ男!

別所さんは、中年と言うには若いけど、ちょうどイイ感じの同年代役を、余裕で楽しみながら演じているのが伝わってくるわ。
(ちょっと若いピチピチなw)ノリカネリーを狙うのは…と揺れちゃう男心の花束が切ないよ!

この年になって観ると解る、いろんなことがまたイイよね。

そして、別な意味でもピチピチ?な白衣の天使(下にいろいろ着てるんだよねわかります)ノリカ様の親近感湧くボンバーもまた良し!
<パンフ、ちょ…

なんせ、このハローミュージカルプロジェクト、しっかり東宝衣装部さんが作る、本物上質な衣装がまた良いのよ!
ネリーちゃんのバイオレットなシフォンのゴージャス、これに金髪ズラで
着こなせる女優が他にいるかってことですから。

そういう意味での、今のノリカ様の存在を有り難く思う。

映画を観てないと、唐突なラストに感じるかもだけど。
この余韻が何とも言えない、暖かな信頼の空気が50~60年代のイイトコロ。

ただただ信じて待つ心、それ以外に何もない時代の男と女の「愛の形」だ。

陽気な設営部隊員ルーサーのルイルイ太川さん(若い時から凄い仕切りレッツゴーヤング)も楽しく安定で、いまの商業舞台に欠かせない人になっているのがわかる。

ちあきしんさんの確か過ぎる歌唱力のバリハイだけで、このチケ代の元の3倍はもう取りまくる!これも嬉しい。

そして、最後の最後。

私の磯部勉さま。<愛してる

お歌がないのがもうっ、勿体ないけれど、この嬉しいハロミュにずっと出てくださる歓び。
この暑い日本の夏を全国廻ってくださるその本物の(別所さんよりずっと)ダンディーの男気な魅力に撃沈よ!<獅子王院さま~

今回の海軍大佐は、前回のシャムの総理(上半身裸)よりはるかに出番が多くて、チャーミングで台詞も出番もありまくる!

まさかの磯部満足を連れて来る舞台だった!

あぁ磯部様、脱がないのが勿体な…←ヤメナサイ


名作舞台、来年も楽しみに。
<全国の皆様の大輔Ver.のレポ楽しみにしてます!















 チャップリンの名作映画の世界初の舞台化!
構想から10年、よくぞここまで辿り着いて下さった!

と、そのご苦労を思うと涙出る。
以前に、チャップリンの無声映画に声を付けた「声優口演スペシャル ヴォイスオブチャップリン」を観劇し
チャップリン作品を蘇らせる苦労を目の当たりにしていたので、今回の舞台化の苦労もそれ以上の難関だったに違いないとわかる。
→私の「声優口演」の感想はコチラです

いくら名作と言われても、何十年も経た後の世で、一部の熱狂的な映画マニア、チャップリンマニア以外の若い人に
フィルムのままでその素晴らしさを伝えてゆくのは本当に難しい。

ギリギリ、私達のような、テレビで○曜洋画劇場を淀川先生のチャップリンのリアル話付き解説?!で見る事が出来た世代は良いけども。
それだって、小学生?せいぜい中学生くらいだし、街の灯とか、いろいろごっちゃになってたりするのよね。

本人が生きている間はもちろん、後の世にも(遺言で)無声映画に声を付けることすら許さなかったわけですから。
それを、遺族の方々、協会の方々の苦労と苦心で、何とかリバイヴァル上映以外の、新しい形が世に出て、こうして拝見できる喜びは果てしない。

ま、日本でこの苦労が解るのはもしかしなくても「黒沢明の長男、久雄」ぐらいのもんだわよ!<くろぽ~ん

ってことで。<ええっ!

石丸幹二主演、豪華精鋭キャスト!何よりロマン溢れる世界観バッチリのオギー演出で世界初演、の初日から東京楽まで計7回も観ちゃったよ私!
<まさに大堪能

初日はさすがに石丸さんもカテコで「世界初演の重圧は相当なものでした…変化してゆく舞台を楽しんで下さい」と、言っていたそのまま。
どんなにプレッシャーだったんだろう、と観客も本当に無事な世界初の初日終演を喜び涙したわけです。
<二日目からはもう、さすが大人の大達者ばかりの舞台、アドリブも痛快で演技もどんどん深まり優しく柔らかく楽しい~♪

そう、新しい、そして懐かしい「ライムライト」がそこに存在していた!


以下、バレありまくりの個人感想、某キャストファンの偏った感想となりますので閲覧ご注意下さい
  

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ライムライトと言えば、まずは名曲「テリーのテーマ」
石丸カルヴェロの独白とともに、まずはガツンと観客を世界に堕とし込み酔わす!オギーの手管にメロメロ!
哀愁込み上げるメロディーに早くも泣けるわ。

色調を押さえ、ロンドンの暗い街を影絵のように映し出したセットも良いよ!

1幕は全部、カルヴェロのフラットのお部屋での会話劇。
主役二人の他は舞台上に置かれた棚から小道具や衣装をとっかえひっかえ、瞬時にいろんな役となり物語りを上手で映し出す~♪

とにかく、台詞の全てはチャップリンの名言であるわけですから。
素晴らしくないはずはないんです。←人生の、生きる意味の全てを教えてくれる名言集

それを、石丸カルヴェロ、二枚目のカッコ良い老芸人(そうとしか言いようがない)が、素敵に教えてくれるのが心地良いわ。

石丸さんの若さ、もちろん男の人の40代の若さって実は凄いわけで、映画のカルヴェロと一番違うのはそこなハズですが。

名作の初演は、これで良い!と、偉そうな私がハッキリ言いたい。
今の、この勢い溢れる身体と心で、苦心して演じてるところに意味がある、それを楽しめることが幸せだ!

だって、あのラ・マンチャの幸四郎さんや、王様と私のマツケンや、何十年と再演され続ける名作の初演なんて、もっと若い時からやってたわけで。

本当に石丸さんがもっと円熟を増した先、その前の人生の都度都度で、この作品が観られるなんて素晴らしいこと。

そして、石丸さんがたっぷり名曲を歌い上げてくれるその歌声に。
観客は今の自分の人生を、その年代その年代の生きている意味を考える。

そんな舞台が生まれたのね。
(東京楽のアドリブで、植本潤さんが「以前ここで大女優がでんぐり返しをしていました!」とじっさい実演して大喝采、これも息の長い舞台になるわ!って)

軽妙な喜劇、軽演劇、ミュージックホールですが、日本で良く言う、浅草の…ソレとは全然違う、もっと大劇場で、オペラやバレイとともに演じられる
もう少し格の高い喜劇だったわけですから、上品な石丸さんが演じてくれたのもそういう意味ではピッタリだわ。
(ただ、再演を重ねる際には、もうちょい、芸人らしい手技や手品っぽいジャクも入れてくれたら最高!忙しい石丸さんだから、今回そこまでは…だったのかな)

カルヴェロの往年のヒットソング?!「イワシの歌」が、見終わってみると帰り道、口をついて出てくる…
チャップリンって凄っ!<当たり前

そして、テリー役の野々すみ花ちゃん。
シェルブールでも好評だったけど、これ、本当の当たり役出たんじゃないでしょうか!!

その卓越したバレイの技術の素晴らしさ、清楚、可憐な少女、そして踊り子としてスターになったニ幕の女性としての細やかな心情。
どれをとっても、そして何より、プリマとして最高の腕や腰、足の細さにノックアウト。<可愛すぎ&上手すぎ

さらに特筆すべきは、ヅカ娘トップさすがの心得、とも言える(最近はそうじゃない人もいるからね)

「けっして主役の邪魔しない」素晴らしさ。<これは余所では培われにくい

テリーという内気な憂いを秘めた少女が、乗り移ったような、すみ花ちゃん。素晴らしかった。

今、この年になって観ると、「テリーの愛情」は、誤解を恐れずに言えば「若さゆえの傲慢」でもあるわけで。
その愛は、未熟であった自分の一部となり、支えてくれた存在を、いつまでも身の内に置きたい願望でもあったような。

チャップリンが描いたのは、去りゆく哀しみだけじゃない。
最後までそこにある人間本来の強さ、果ては傲慢さでもあることが面白いんだな。


アパートの気の良い(元女優の)女主人を演じた保坂知寿さん、この舞台で生まれた名曲「ロンドンの夕暮れ」が、何とも心地良い。
出演者がみな、それぞれの「ロンドンの夕暮れ」を歌い上げるのも楽しみの一つですが、冒頭、知寿さんのこのメランコリック、ロマンティックの真骨頂。
柔らかいのびやかな歌声が何より芳醇で、石丸カルヴェロとの(四季ファン号泣)掛け合いの全てが上質な喜劇!

これぞ大人の愉しみよね~♪

劇場支配人、カルヴェロとの盟友っぷりが泣かせる、そして劇場中を大笑いさせる吉野圭吾さん!
スゴイ二枚目の老け演技、をこれほどまでにやっちまって下さるとは!
<じーぃさん、と呼び掛ける声が今も耳に残るわ

東京楽のカテコまで、あの老け演技のままでのご挨拶!本当にやりきった感溢れていてこっちが泣けた。
きっとご本人も新境地、ものすごく気に入られたんだわ~!
←ここらへんを引きだしたオギーの凄さもまた感じる、私はロマンティックに弱いオギーファンだ

加納さんの劇団花組芝居から花形役者の植本潤さん。
初クリエでも自由自在、ずっと昔から出てるみたい!←コレ凄いコト
もちろんアドリブ担当、きっちり上品に出来るところがまたスゴイわ。
舞台上で一番、いろんな役に瞬時に変わったのも植本さんだよね。

「好きな言葉を言ってみて!」のシャンテ!バザール!も良かったけど、私的に一番ツボったのは
舞台監督が行ったり来たり、のシーンで良知ネヴィルと擦れ違いつつ

「ちょっと!(とネヴィルに声を掛けて)…ここ私達、時空が違うことになってるから話かけても応えてくれないの…それがえ・ん・げ・きっ!」<カワイイっ

演劇の愉しみと、ちょっとヘンな舞台あるあるを笑うシニカル。頭の良い人だなぁ。

ダンサーさん担当、佐藤洋介さんと舞城のどかさん。

どちらも圧巻のダンスシーンは申し分無く、でもダンスだけじゃなくて、台詞のないシーンを演じているような。
医者までやり遂げた、佐藤さん、台詞初めてとは思えないわ!
のどかちゃんは、ヅカのベルリン公演リカちゃんトップで行ったのに出てたのね!
<ビデオ見返さなくちゃ、もはや伝説のベルリン

すみ花ちゃんとの対比も美しい、大人の女性のダンスを見せてくれて、ロングチュチュも美しかった。

下手でカルヴェロやテリーが語り合うシーンを、上手のダンスで体現してみせるというか、観客に映像を浮かび上がらせる手法、さすがオギー!←もういいか
(確かに観客の視線が左右にブレちゃう感は1幕冒頭だけあったけど、他はすごく効果的!本当に素晴らしかった)


カルヴェロの為に用意された茶番のような復活イベントを「何となく気に入らんな」と気付きながらも受け容れるところに、今の私は泣いた。
「尊厳こそが人の守るべき宝」自立を最後まで求め続ける(アジア人とは全く違う)老いへの考え方が素晴らしい。
(たぶん、いま親の介護やいろんなことに囲まれてるからねw)

若い女の子が観たら、そのテリーの羽ばたく姿、生きる意味を見つけ、素直に恋する心に泣けると思うし。

エリザもそうだけど、演劇って、観る人生のゾーンで、泣ける部分が違ってくる。
観客のさまざまな経験が、舞台そのものをも膨らませる!のが凄い。
<それは観劇する女の人生

丁寧で良い舞台に巡り逢えた、素晴らしい2週間だった…


と、ここで終われないのがこのブログ。<良知ファンだ仕方ない


良知くん、今回の青年作曲家、アーネスト・ネヴィル!<アーネストってああっ

等身大というか、年齢的にも役に近いし、持ち前の真っ直ぐな演技が生きて、色調を押さえた舞台に目の醒める青の軍服も美しい。

この物語りの全ての「救い」となるような存在にちゃんと成っていたじゃないの!

終わってみれば心からオギーありがとう!

「屋根裏に住み、作曲家になる夢を持つ貧しい少年」に「子犬のような」とオーダーしてくれたオギー。
良知クンはそれを余すところ無く完璧にクルンとした大きな瞳で演じて応えてくれた!
<椅子の背に可愛く顎を乗せてて、もうどうしようかもう

歌の中、台詞のない少年ネヴィルだったけど、おつりを貰う、五線紙を買う、白い指先と戸惑う視線だけで泣ける!
<可愛すぎる子犬

そして一転、二幕では幕開きから「作曲家として成功した」青年ネヴィルとして生きてそこにいるのがわかる。

化粧前のセットに寄りかかってるとこからもう大人の男!
視線にテリーへの優しい愛が溢れてるよ!
(ここで、ジャケット羽織るプレイが加わって、もうどうしようかもうw)

あぁ、ネヴィルが大人になったんだと一瞬で解る。

そこで、紹介されてテリーを見る。

名前を聞いて、まさか…いや、そうなのか…でも、と、想いが交錯するのを視線だけで表現するのがイイ!
<カメラを下からパーンするように首を動かして上まで見るのも堪らんイイ

ここで、夢にまで見た禁断の二枚目台詞が飛び出すよ~~!

「あの…前に一度、お逢いしたことが?」<って、キャ~~~

(や、あのGOぐらいしかリアルじゃ言いませんよそんなタラシ台詞!いやネヴィルは純心!)

二人っきりのシーンも、再会して解り合う喜びから、あっという間に沈む心情のアップダウンも凄い。

何度も息を吐いて、そして持て余すように手を、拳を握って…
軍人になって、ダンスを踊るところも、愛するテリーを、一瞬でも腕に抱くことが出来た幸せに溢れてる。
思わず包み込むように、そっと抱き込んで踊る腕、覗き込む瞳。

夢のよう、シンデレラみたい!王子様~!
<や、二人ともお姫様か!大爆

すみ花ちゃんとの並びが良くてビックリ!
<良知くんの瞳が大きくて、ちょいユウヒちゃんぽいと言えなくもないw

ああ、コレ、もしかしなくても、私が夢にまで見た(良知くんでの)宝塚じゃないの!
<さすがオギー解ってる!ありがとうありがとうございました!

帽子の鍔をそっと触る仕草、鼻先や唇の端を掠める指、心を現す、良知くんの細やかな演技が素敵でグッとくる。
<忙しすぎるイワシの泳ぎと、クリエ名物良知ポッポ鳩も出た~

研究してるな!<白い指先でこんなに泣ける、ファンって幸せな生き物だよマジ

カルヴェロとテリーの姿を下手の端でずっと見つめている長いシーンも、瞳が気持ちを表して次々と色を変える良知ネヴィル。

ちゃんと恋する大人の男だ!<嬉泣

いろんな役をやっている良知クンだけど、恋の苦悩をストレートに表現しているのはもしかしたら初めてかも。

(若いしいつまでも年齢不詳だけど)三十代に入って、どんどん本当の大人になってゆく
俳優・良知真次を観てゆく楽しみが、ネヴィルという役で、また広がったとしみじみ思うわ。

楽のカテコで、石丸さんが「プリンス!良知クンです!」と、まさかのプリンスからプリンスと言われる光栄なご紹介を受けたけれど。<最高

今回は、文句ナシに、きちんとその役目を果たした良知王子!お疲れ様!

全国ツアーもどこかで、また観たいなっ、と。


※追記
歴史的世界初演、客席にいろんなスターさんを拝見しましたが。
一番嬉しく、気になったのはあの自他共に認めるチャップリン好き?な三谷幸喜氏。
どんな感想をお持ちなのかすっごく気になる、○日新聞に書いて~~♪爆





映画を観てハマってからず~っと、ず~~と待ってたコレ!
←以前書いた私の映画の感想はコチラです。

あっという間の3時間、キラーチューンがキラ星のごとく降り注ぐのは舞台のほうが生の圧巻!←そりゃそうよ
シーンの都合で、凄いヒット曲でもほんの一部しか使われ無いという贅沢が発生してるよ勿体ないよもう!←沢山あるんだから仕方ない

映画は舞台の手法を用いて観客に観劇疑似体験?させつつも、フランキーの人間、一人の男の人生をフューチャーしてて「人間愛」を描かせたらピカ1のイーストウッド監督のサービス精神溢れる良作。

で、その元となったこの舞台は、やはり偉大なグループ、アーチスト、ソングライターとしての「THE FOUR SEASONS 」を、舞台らしい疾走感を持って描いていて。

これまた、最高に心地良いわ!
<今回気合いで申し込み開始と同時に入れたから、二回とも6列4列と最高のお席で堪能した、踊ったわ~~♪

何度も観たくなる、どんなに悲しいことがあっても、ラストはスカッとした気分になる。
観劇後にはアメリカの大らかささえ感じるよ!

それは、この世代、(本当はもう少し上の世代)の「アメリカかぶれ」な私達を育ててくれた全てなわけで。
<やっぱり好きだ!アメリカン トップ40だ!

60年代~70年代のアメリカンポップス、エンタメ業界の状況、売れる、売り出すための手法、蠢く巨大な裏世界、を上手く見せていて「こうだったのか!」といろいろとお勉強にもなるんだな。

主役4人は、もはや全員がフランキーできんじゃないの?と言うくらいの音域自在な歌声。
男声の裏声が美しくピッタリと重なる、歌い上げるWHO LOVES YOU に鳥肌立つわ!<いや全曲そうだわ凄

ガタイの良いトミー役のマシュー・デイレイ!
二回目の時、私にしっかりとウィンク噛ましてくれたよもう!←幸せ
ヅカトップ以外で、見事に客堕とす俳優初めて観た爆!
<さっすがアメリカエンタメ本場だ

ボブ坊ちゃんのドリュー・シーリー、この人私も知ってる、凄い人だよね、ハイスクールミュージカルにも出てた人。
この人の他の作品も観たい~~、上手いしハンサム、ブルーアイ!
<さすがアメリカイケメン本場だ

ニック役のキースは今回私の一番お気に入りですよ、この人も良い身体してぶ厚い胸板!アンジョ役者なんだね。
ちょっと残念な男を、切なく好演するからもう、奥様胸がキュ~ンだ!
<さすがアメリカ色白本場だ

フランキー役ヘイデン・ミラネースくん、魅惑のハイトーンヴォイス、最初はドギマギ、少年の演技で
中盤から圧巻の声量で圧しまくる!酔わせて頂きました。あの小さい身体から、凄い声が出るんだもん。

とにかく全部が本物だってことよ。

脇で光ってたのはプロデューサー、ボブ役のバリー・アンダーソン!
(この人もドラマとかで観たことあるかも?)と~っても格好いい。
ちょっとした仕草や指先までもが美しくて、愛に溢れるゲ○演技に泣けたわ!

そのボブのアシスタントの(どう考えてもゲ○的にお気に入りな感じの色白男の子)役の人、名前わかんないけど、きっちりゲイゲイしくリーガルタイプなスーツをキツキツに着込んで、ネクタイ締め上げ…いかにもでちょい役なのに良すぎだよもう!
<これこそさすがアメリカゲ○本場だ

さらにもっと驚愕したのは、噂に聞いていた3人で52役、圧巻のジャージーガールズ!

この人達の演技と歌を聴けたことで、私の思う「アンサンブル」という言葉の意味が180度ガラリと変わってしまった。
役がちゃんと付いてるシーンも、そうでない通行人や客をする時も、すべてが全力、素晴らしい!
同じ人とは到底思えない、印象をしっかりと作っているのが凄いんだよね。
(日本人の俳優の兼ね役とはレベルが…w)

特にフランキーの奥さん役の人、本当に心情が細やかに伝わって、泣かされたよ!
ある意味、時代に翻弄された女の悲哀を全身で表現していてううっ…
フランキーと二人でのお歌「MY EYES ADORDE YOU」のデュエットで涙腺崩壊。

娘の不幸に関しても、「どうしようもない人生の苦しみ」として、きちんと描かれいるのも、この年になると万感胸に迫る。
<年を取って観ることで、こんなにも作品の奥行きを感じる事が出来る良い例

観客は、ただのサクセスストーリーを、そのミラクルを観たいだけじゃない。

何があっても(ショーのように)人生は続く、その大いなる生きる意味、が観たいんだわ。

10年続くロングランの意味がよ~くわかりました。

演出的には、シンプルな二階建て舞台なんだけど、バンドは袖と舞台奥、舞台上と台で自在にセットとともに移動。
コンサート形式な舞台の見せ方として、本当に面白かった。
上演中にチラッと後を振り返ったらば、二階席のとこに小さなモニターがあって、そこにコンダクターの指揮振る手元が映ってたんだよね。
これ見てタイミング合わせてたんだ、と思うと納得。(^o^)

役者さんもちゃんと一部、演技と演奏が被ってるとこは演奏してるし、何でも出来なくちゃ選ばれない。層の厚さ、質の高さ。
<さすがアメリカ…もういいか

弾きながら踊る、歌う、ハモる、演技する。
(アメリカ人がピッと揃ってお行儀良く深々と頭下げるだけでも大感動!)

観るとこ多すぎる。
アンサンブルさんたち、男性俳優さんたちも渋いよ、いいよ!唯一の黒人さん、ディロン・グラントさんが特に歌ウマソウルフル!

バックステージものらしく、随所で舞台の後から彼らの背中を、シルエットで見るシーンがあって。

暗い客席にフラッシュが焚かれるように光りがあって、あのパンフやフライヤーにある4人の影が浮かび上がるんだよね。
関係ないかもだけど「シルエット」って曲が一番最初に演奏されるのもなんか解る。

影、光と影、人生の、スターの歩んだ道の物語りだもの。

このポスターの巨大パネルがロビーにあって、お客さんもみんなメンバーの一員になった気分で記念撮影が出来るのも楽しい趣向。

私が友人と二人で写真を撮ってると、次に並んで超嬉しそうにお連れの方と撮ろうとしてる人は…
な、な、なんと、この世代にドストライクに影響受けたであろう日本のポップソングライター杉○理さん!
<やった~~嬉しい~~!

ドキドキしつつ、遠目にお姿を拝見してから客席へと向かったら。

一つ前の席にな、な、なんと…

元星組トップスター、湖○わたるさんがっ!ちょ、ちょっと待ってよ、私ジャージーどころじゃないわよ、ラ○メス将軍~~~!
<いや、もう大好き過ぎて一生忘れられない私の愛するチャイナマフィアはあなた一人

たぶん、年末に来るシカゴのアメリカンカンパニーにご出演されるのもあるし、終演後はロビーで関係者さんと談笑されてて、遠目で拝見して嬉し…
つか、それより、本編カテコで全員総立ちでダンスだから、私の目の前にワタルさんのデカイ背中がもうドーンと来て嬉しくて、一緒に踊りつつ、いっそ縋り付きたかった爆←イケマセン

はぁ、ヅカファン奥様コレどんだけチケ代の元取ったかわかんないですよ。(^o^)


~以下はまたもや続く個人的思い出語りなのでご注意ください~




杉さまのご観劇で感動するように、フォーシーズンズの物語り、この舞台を選んで観たってだけで、観客の同類感、連帯感は半端無い。
世代はいろいろ(多少高めだけど)好きな音楽、一緒だよ!感がまた良い舞台。

客席には「出てくるついでにLPレコードのお宝探してきたんだぞ」的にこれ見よがしに「新宿ディスクユニオン」の正方形のビニール袋を小脇に抱えるオジサマ多数ご来場!
(全員、山○達郎棚からひと掴みか!)
音にウルサイお客、音楽業界人的人や役者さんらしき人もた~くさん、わかります。

きっと全曲知ってるって人ばっかよね。
ジュークボックス・ミュージカルではあるけれど、決してフォーシーズンズのファンってだけじゃない。
あの頃の、アメリカンポップスのファンだってことよ!

作中にも、シナトラやニールセダカやビートルズや、いろんな歌手の名前が出てくるけど
70年代のヒットチャートって、今思えばまさにカオス!!

私がマセた小学生だった70年代最後の頃。
(最新のベイシティローラーズの多重チャートインを確認したいばかりに週一午前3時まで起きてFEN(米軍放送w)のアメリカンTOP40を聴いてフラフラになって登校するってもう!)

その頃チャートにはね、今思い出しても凄いことなんだけど。
フォーシーズンズはモチロンのこと(その頃は丁度、クモンマリアンヌがヒットしてた)
もう解散していたビートルズの数年前の曲とかも何故かチャートイン(売れ続けてたのね)
いかにもアメリカ正統派アイドルのオズモンドブラザーズにカーペンターズ、ジャクソン5とかのソウルな皆様、さらに最後にひと花咲かせようと晩年のエルビス・プレスリーまで新曲リリースぶっ込んで来てて、もうもう凄い、みんなみんなが居るよ~~♪←そういう時代

この数十年の間に、コピーされ、その後、世界がずっと聴き続ける曲の全てが詰まっていたヒット曲の時代だわ。

それを、電気消した部屋で布団被ってイヤフォンで聴いていた10才の女の子が、今この舞台を観る不思議。
<幸せ

フランキーもまだまだ超お元気だし。

こうして舞台の上も下も、人生は続いてゆくのね。