おまじないコブラはじめました。 -38ページ目

おまじないコブラはじめました。

河内美雪さんの『借金王キャッシュ』好きが昂じてこのようなタイトルをつけましたが、中身は数学オタク中年乙女のボヤキです。悪しからず御了承くださいませm(_ _)m

科学的考証とかできてないため、ウンチクは話半分で読んでください。


わかってるんだ。

みんな(誰のことだよ)数式より綺麗なオベベの方が好きなことぐらい(アクセス解析を見た中年乙女の悲嘆)…

でも、そもそも当ブログは「誰も聞いてくれないウンチクをひとり垂れ流すための場」として始めたので、まだまだ数式を載せまっせ!

今日初めて訪問してくださった方は、前の記事も見てね(強要)!


と、開き直りも済んだところで。



今回は、もうちょっと視点を変えて、二次方程式

 x²+x+1=0

を見ていきたいと思います。


前回のおさらいとなりますが、上の式を満たすxの解は

 x=-1/2+(√3)i/2
 x=-1/2-(√3)i/2

の2つ(iは二乗すると-1になる数)となります。

今回は、この2つの解をそれぞれ二乗、三乗したらどうなるかを、見ていきましょう。

ひとまず、x=-1/2+(√3)i/2の二乗から。

 x²={-1/2+(√3)i/2}²

と、素直に二乗してゴリゴリ計算しても悪くないのですが、実はもっと楽な方法があります。

元の二次方程式の両辺から“x+1”を引き、ⅹ²以外を右辺に移項するのです。

 x²+x+1-(x+1)=0-(x+1)
  ↓  
 x²=-ⅹ-1

で、右辺のxに解を代入すると、ややこしい二乗の計算を免れることができます(かように、なにごとも下ごしらえは大切です)。


では、実際にやってみましょう。

 ⅹ²=-{-1/2+(√3)i/2}-1
  ↓  
 ⅹ²=1/2-(√3)i/2-1…({ }を取るため、中身に-1をかけました)
  ↓  
 ⅹ²=1/2-1-(√3)i/2…(順番を並べ替えました)
  ↓  
 ⅹ²=-1/2-(√3)i/2…(実数部分の引き算をしました)

というように、もう一方の解になるのですよ。


ちょっと面白くないですか?面白いですよね⁉


計算過程は省略しますが、x=-1/2-(√3)i/2を二乗しても、x²=-1/2+(√3)i/2となります。

もしかして、この値ってちょっと特別なんじゃないの?と思っていただけたでしょうか?



その思いを(半ば強制的に)ⅹ³を計算して、確かなものにしていただきましょう。でも

 ⅹ³={-1/2+(√3)i/2}³

と、いきなり三乗するのはしんどいですよね。

なので、先ほども使いました移項式

 ⅹ²=-ⅹ-1 の両辺をⅹ倍し
  ↓  
 ⅹ³=ⅹ(-ⅹ-1) の右辺を展開
  ↓  
 ⅹ³=-ⅹ²-ⅹ に…


「あ、やっぱり計算大変そう…」とげんなりしたあなた、ちょっと待って!

ここで、右辺にそのまま -1/2±(√3)i/2を代入して計算するより、もっといい方法ありますよね⁉


思い出してくださいまし。ⅹ²=-ⅹ-1だったことを。

これを使って、ⅹ³=-ⅹ²-ⅹ の右辺の ⅹ²部分を書き直すと

 ⅹ³=-(-ⅹ-1)-ⅹ となり、右辺を展開すると
  ↓  
 ⅹ³=ⅹ+1-x あれ?もしかして…
  ↓
 x³=1

と、一度もⅹに解を代入することなく結論が出てしまいました。


そう、実は「ⅹ²+ⅹ+1=0を満たす数xは三乗すると1になる→x=-1/2±(√3)i/2は1の三乗根」なのです。

「ⅹ³=1なら、ⅹは1しかないじゃん」と思っていたら、実は、他に複素数解が2つもあったんですねぇ(しみじみ)。




毎度のことながら、ここまで我慢強く読んで下さった皆様、まことにありがとうございます。

そして、容赦ない方ならこう思われたでしょう

「ブログタイトルに“接する”ってあるのに、ちっとも接する話出てこないじゃん!」


というわけで、これから“接する”ゾーンに突入したいと思います。

1の三乗根である 1、-1/2+(√3)i/2、-1/2-(√3)i/2を、複素数平面にプロットしてみましょう(新たな図を作るのしんどいので、前回の三次元グラフ使い回しです)

おさらいしておきますと、横軸(緑)方向がxの実数、縦軸(赤)方向がxの虚数の大きさで、点Aがⅹ=-1/2+(√3)i/2、点Bがⅹ=-1/2-(√3)i/2、そして、新たに加わった点Cがⅹ=1となります。

(※見やすくするために、y=0平面に塗っていたグレー色は消しました)
次に、この3点を結んでみましょう。
解を見て「1とか2とか√3とか、どっかで見た数字で構成されてるな〜」と思っておられたアナタ(誰だよ)は鋭い!

実は、三乗根を構成する3点を結ぶと正三角形(3辺の比が1:2:√3の直角三角形を2つ並べた形)になるのです。

さらに、この上に、原点を中心とした半径1の円(以降「単位円」と呼びます)を重ねてみますと
正三角形がキレイに内接し、円弧AB、BC、CAの長さは等しくなります。

つまり、1の三乗根を複素数平面にプロットした点A、B、Cは円周を三等分するのです。


この性質、実は、三乗根に限らず

「1のn乗根は複素数平面上で1を起点として単位円の円周をn等分する」

と言う風に一般化できます。


例えば1の平方根の場合、ⅹ²=1を満たすxは1と-1ですよね。これを複素数平面にプロットして、単位円を重ねると
当たり前っちゃあたりまえですが、2点は円周をぴったり二等分します。

1の四乗根ならどうでしょう。

ⅹ⁴=1となる数ですから、±1はすぐに分かりますが、もうないのでしょうか?

ちょっと真面目に因数分解してみましょう。

 ⅹ⁴=1 の右辺を移項して
  ↓  
 ⅹ⁴-1=0
  ↓  
 (ⅹ²)²-1=0
  ↓  
 (ⅹ²-1)(ⅹ²+1)=0
  ↓
 (x-1)(x+1)(ⅹ²+1)=0 で、ちょっと強引ですが
  ↓  
 (x-1)(x+1)(ⅹ-i)(x+i)=0 と分解できます。

左辺は( )内の計算結果のかけ算ですので、( )内のいずれかが0になるようなⅹが答えになります。つまり、1の四乗根は±1と±iです。

これらの点と単位円を複素数平面に描くと
ちゃんと点が単位円の円周を四等分します。


今はまだ、自分にとっては経験則でしかないのですが、いつか自力で一般化の証明に辿り着きたいな〜(気が利いた数学ブログや数学系YouTuberの動画は既にたくさんあると思うのだけど、まだ見るのを我慢している)。


などと思う、初夏の深夜でした。

気がつけば、もう、けっこうカエルが鳴いてる季節なんだねえ…




(おまけ)
因数分解に躓いたのでボツにしたけど、八乗根の図も作ったので見てください。
1の八乗根は±1、±i、(√2)/2±(√2)i/2、-(√2)/2±(√2)i/2ですので、よろしければ、それぞれを八乗して本当に1になるか確認してみてくださいませ。

検算は意外と簡単ですよ。まず二乗して、出た答えを二乗して、もう一回二乗するだけ。

さあ、レッツトライ!


続きを書くにあたり見直してたら、x²-x-1=0の解の計算をメッチャ間違えてました(4/29修正済み)。

これではテストでも点数もらえませんな。やれやれ…



もとい。

前回の記事では

「方程式の解は、等式の右辺と左辺を関数グラフに描いたときの交点や接点になり、グラフ同士が離れていて接する点がないときは解なしになりますよ」

みたいな話をしました。

だけど、それは私達が普段使う、整数とか分数とか無理数(平方根とかπとか、その他整数や分数の間にある中途半端な数)からなる「実数」という範囲での話です。

もしも「二乗して-1になる数があることにしましょう」とするとどうでしょうか。

というわけで、この数を「imaginary(“想像上の”という意味)」から頭文字を取って“ i ”という記号で表します。いわゆる虚数です。

iの四則演算は次の通り。

 i+i=2i
 i-i=0(虚数同士は普通に足し引きできます)
 i±2=i±2(足し引きするときは、実数とは混ぜず独立した要素として扱います)
 i×2=2i(普通に掛け算できます)
 i÷2=i/2(普通に割り算できます)

と、計算する上ではとくに扱い難いものでもありません。

さて、必要な道具が準備できたところで、前回解なしだったx²+x+1=0について、xがどんな値になるか計算してみましょう。

解の公式(がんばって絵を作ったので何度でも使いたい)
に当てはめると

 x=-1/(2×1)±√(1²-4×1×1)/(2×1)
  ↓
 x=-1/2±√(1-4)/2
  ↓
 x=-1/2±(√3)i/2

という値が得られます。


ということは、前回同様、x²+x+1=0=yとすると、これを分割して得られる2つの関数

 y=x²+x+1
 y=0 

の2つのグラフがx=-1/2+(√3)i/2とx=-1/2-(√3)i/2の2箇所で交わることになるはずです。

ただし、今までのグラフ
にはxの虚数要素が書き込めなかったので、図に現れることがなかっただけでは?となってきます。

というわけで、グラフ上未使用の奥行き方向をxの虚数部分にあて、xの値を「原点から実数方向(Re)にどれだけ、虚数(Im)方向にどれだけ離れているか」で表すようにします。

例えばx=1+2iなら(Re)方向に1、(Im)方向に2だけ原点から離れた点となります。
こんな感じですね。

この面を倒して水平にし、原点で直交するようにy軸を立て、改めてグラフを描いてみますと

今まで表示できていた部分は、こんな感じになります。緑の軸がx(Re)、赤い軸がx(Im)、青い軸がy軸、薄いグレーの面がy=0です。

ここに「xは虚数を含む(実数±ナントカi)けど
x²+x+1を計算した結果であるyは実数になるよ」という部分を赤色でトレースしていきます。
なんでそうなるかは割愛しますが、xの実数部分が-1/2のとき、虚数部分がいくつでもyは実数となり(よかったらいくつか計算してみてください)、青いグラフを横に90°、縦に90°回転させた形になります。

この赤いグラフとグレーの面の交点のxが、ちゃんと-1/2+(√3)i/2とx=-1/2-(√3)i/2になってるんですよ!

というのが見易いように、交点に青色で印をつけて回転した絵を貼っておきますね(上の絵を真下から覗いていると思いねぇ)。
って座標書いてないじゃないの、もう!

でも、ちゃんと点A=-1/2+(√3)i/2と点B=-1/2-(√3)i/2になってるのですよ(信じて)(;´д`)

(余談ですが、実は、元の図はクルクル回転して色んな方向からグラフを見られるのですが、私の限界かアメブロの仕様の限界か、そのまま埋め込むことができません。苦労して作ったのに皆さんに遊んでもらえず、非常に残念です)



みたいな感じで「高校生の頃にウンザリした二次方程式にも、意外な空間の広がりがあるのだな」なんて、少しでも感じていただけたらな、と思い、長々と綴ってみました。

ここまでのお付き合い、誠にありがとうございました。


(オマケ)

今回のグラフは、xが実数+虚数(この形を複素数と言います)、yが実数の範囲で描いてますが、実際はyが虚数や複素数になることもあります。

例えば、x=1+iのとき、y=2+3iとなります。

なので、実際はy=x²+x+1を正確に記述しようと思うと軸が4つ必要になります。いわゆる四次元空間です。

という現実の前で「当たり前に近くにあるものの本当の姿って、意外と知覚できないんだなぁ」などと、改めて思う次第です。
関数グラフの続きを書いてる最中ですが、現政府がどさくさ紛れに憲法を為政者の都合の良いように作り変える準備を着々と進めていることをお知らせいたします。

監視したり意思表示したりするのはしんどいですが、それを放棄すると早晩自由と人権が失われることは、常に心に刻んでおきたいです。

というわけで

「ろくにやるべきこともできていないのに火事場泥棒的に今やるか⁉」

的、国民投票法改正案およびその強行採決に反対いたします。