おまじないコブラはじめました。 -189ページ目

おまじないコブラはじめました。

河内美雪さんの『借金王キャッシュ』好きが昂じてこのようなタイトルをつけましたが、中身は数学オタク中年乙女のボヤキです。悪しからず御了承くださいませm(_ _)m

科学的考証とかできてないため、ウンチクは話半分で読んでください。

外食で珈琲を飲むようになったのは、元々

「味がよくわからないからガッカリしにくい」ためでした。

ワタクシ、10代の頃から、紅茶や中国茶に溺れていたため好みにうるさくなりすぎ、一般的な喫茶店で紅茶を頼んで

「レモンティーにしますか、ミルクティーにしますか?」

と訊かれて途方に暮れたり

ちょっと気が利いてる風の体のカフェで

「ダージリン、アッサム、アールグレイからお選び下さい」

と、(被害妄想のためややどや顔に見える)お店の方に言われて

「…アッサムをストレートで」

と控え目に答えたところ、

『アッサムはミルクティーやで、ストレートならダージリンやろわかってへんな』

的な、(やはり、被害妄想のためやや高圧的に感じる)お店の方のありがたいレクチャーに気圧されてダージリンに鞍替えすると、出てきたのはナイロンメッシュの茶漉しの使い分けがされていないため、しみついたベルガモット香料の香り漂うダージリンティー…

って、それもうアールグレイじゃん!

と心の中でちゃぶ台をひっくり返したりすることに疲れてしまったのです。


そんな口うるさい自分に嫌気がさし、外で珈琲ばかり飲んでいたら、比較的新しい知人のほとんどに珈琲好きと思われるようになり

「あの店がおいしい」と、親切な人が教えてくれるようになりました。

こうして出会った、地元の素通りする喫茶店こと『珈琲工房 香幸』に、この頃週2ペースで通うようになってしまいました。

目的は「家で淹れる珈琲豆を選ぶため」なのですが、お店にある豆を一周してもまだ選びきれずにいるのです。

だって、なに飲んでもウマイんだよう(`□´)

そして、店長さんと同じように家で抽出できないんだよ…



お茶の世界と同じく、珈琲にもうるさくなってしまったら、外で飲めるものなくなっちまうだよ。

と思いつつ、褐色の沼の底を彷徨う今日この頃です。

大阪まで行ったあげくにたどり着けなかった的なガッカリに備え、ザ・ミュンヒに行くついでに、保険としてこんなところにも行くことにしました。


中之島きものいちOSAKAです。

淀屋橋なら何回か行ってるし楽勝さ!しかも、キモノ女子も見られるし(^^)


てなわけで、ちょこっと見るだけのつもりだったのですが、案の定散財しまして…



夏帯なのに雪花紋、しかもチョコレート色なんてオサレじゃないですか!という一枚は、またしても天ふの国の原田さんより。

裏面も更紗柄で使い手があります。

それと、なかなか買える機会のないCHOKOさんのRing Ringオビジメから、新色のレモネードを。



これだけあったら、何杯珈琲が飲めるんだか…

という、高くついた保険でした。



いいんだい!使い倒してやるんだい!
嗚呼、時の流れが速い…

さておき、メニューを開きました。




マニアックな高額珈琲がなにかと話題になる(かくいうワタクシも人に説明するときは「20年ものの珈琲が10まんえん」とか言ってしまう)お店ですが、ご亭主は、いろんな好みの人に珈琲を飲んでほしいと、およそ100種類のメニューを用意されており、それが全7頁にわたって記載されております。

飲み物珈琲しかないのに…

アア、とても選べない!

何を頼めばいいの⁉

そんなあなたも安心。なぜなら、ご亭主が向かいに座って説明して下さるからです。

「時間がない人は一般向けの冷たい珈琲のシルクロードがおすすめやわ―これうちにはじめて来た人の10人に9人が頼まはるやつな。クリーム入れへんと、こっちのスパルタンいうやつになるわ、ちょっと飲んでからクリーム追加してシルクロードにもできるで」

「でも、せっかく遠くから来てるんやから(名刺を頂いた時点で「どこから来たん?」的な世間話はしております)、時間あるならいまここで抽出するやつ飲んでいったらどうや?」

そーだよな~、一生に何回も来ないだろうしな~、というわけで、およそ50分かかるというおすすめの『苦味の甘味の酸味』というのを頼みました。

全7頁のどこにも載ってない危険なヤツです。

「ゲイシャ豆使うでな。香りがエエしな」

と言いながら、ご亭主が豆を2種類見せてくださいました。かなり印象は違いますが、どちらもとてもイイ香りでした。

今回注文した珈琲には、ゲイシャの浅煎り豆45g、深煎り豆55g(合計100g‼)が使われます。

普通なら10杯ぐらい抽出できる量を細挽きにしてネルにセットし、ポツポツとお湯を滴下されます。

なんたが、どこかで見たような…

「ありがとう、ありがとう、美味しくなれよ、美味しくなれよ…」

と藤岡弘、氏の声が聞こえてきそうな気がしましたが、そこはあえて口に出すのはやめました(その方が平和そうだという理由で)。

大量の豆に少量の湯―もちろんそんなすぐには珈琲は落ちて来ません。

豆の蒸らしに気を配りながらも、お客のワタクシが退屈しないように、世間話をしたり、占いの本で性格を占って下さったり、ご亭主との相性を占って下さったりいろいろと気を遣ってくださいました。

全く余談ですが、ワタクシからするとご亭主は最高に相性が良く、ご亭主からするとワタクシはまあまあ相性が良いそうです(なんだろうな…)

聞いた話では、ご亭主が自作の詩の朗読をしてくださるときもあるようですよ。

そうこうするうちに、最初の一滴が落ちて来ました。

なんというか、まるでスローモーションのようで、トロリと濃いことがそれだけで見てとれました。

それからは、飽きることなく珈琲の滴を眺めておりましたのでさして時間も気にならず、ときどきは抽出温度や豆の挽き加減ついて質問などしていると、デミタス一杯分の珈琲が出来上がりました。

抽出しはじめてから一時間弱、ようやくのお目見えです。

ご亭主曰く「珈琲の玉露」というこの一杯を、まずはそのまま一口。

メニューにも注意書されている通りぬるいので、湯気に運ばれて香りがたちこめる、というようなことはありません。

が、口に含んだとたんに凝縮された苦味と旨味、甘味、そしてゲイシャ種の特徴である爽やかな酸味と香りが広がります。

なるほど、玉露です。

苦いがウマイ‼

と、チビチビたしなんでいると、ご亭主が生クリームを注いで下さいました。


シルクロードに変身です。

クリームのおかげてまろやかさが増し、ちゃんと珈琲なんですが、フルーツのデザートのようになりました。

美味しくて、急速に飲むペースが上がりました(とはいえ、濃縮感があるのでごくごくとはいきませんが)。

今まで

「珈琲はブラックやで」などと息巻いてアレンジ珈琲を鼻で笑っていたことを、ちいとばかし反省しました。



こうして、未練がましくカップを逆さに振る頃には

「がんばって来た甲斐があったよ」という満足感で一杯になりました。

さて、お会計。

4,500円でした。

フンガッ‼

自分でも驚くぐらいの鼻息が出ましたが、よくよく考えれば、ゲイシャ100gならほぼ豆代のみです。

抽出にかかった50分の人件費は何処に行ったのだろう?

ちょっと心配になって訊いてみますと

「年取ると生きていくのにそんなにお金かからんしええんや。それよりおいしい珈琲飲んでもらった方がええし」

的な回答でした。

しかも、ちょっと雲行きが怪しくなってきたため、駅まで車で送って下さいました。

どこまで親切なんだろう(°▽°)

道すがら、メニューを見て気になっていた

について訊いてみました。

どう考えても、営業時間の設定がオカシイのです。

すると

「年に一人か二人、夜行バスで来る人がおるんや。大阪駅に朝5時過ぎに着いて、そっから移動すると6時半とか7時ぐらいに店に来られるやろ。その人らのために開けてるんや」

とのことでした。

ちなみに、睡眠時間は3時間(それでも若干計算合わへんような…)で十分らしいです。

珈琲仙人おそるべし。



そんな珈琲仙人に気に入られたのか、ただただご亭主がサービス精神旺盛なのか、いろんなお土産をいただきました。


お店のステッカーに、取材されたTV番組を焼いたDVD、ご亭主の若い頃の写真(プロマイド)…

モノクロの方を2枚下さった理由は、未だに謎です。

そして、ご亭主おすすめの近所のたこ焼きまで持たせていただきました。


ご亭主のおっしゃる通り、とても美味しかったです。



なんだか、書いても書いても書ききれない感があるので、またいつか続きを書くために訪れたいと思います。



次は何を飲もうかな~