丈夫そうな紙箱に1本ずつワインが入ったものがずらりと60本並ぶなかから一本選ぶスタイルで、1等はなんとシャトームートン・ロートシルト1995年(そのお店での平素の販売価格は10万円以上)!
2~5等も、程度の差はあれ全て販売価格以上のハズレなし。
というわけで、意気込んで箱を『わしっ!』と掴んだところ、案の定5等でした。
ま、そんなものだよな。
お値打ちなのに、5等だと損したような気になる、この不思議よ。
あからさまに落胆した客(ワタクシ)を励ますように、お店のお嬢さんがワインの説明をしてくださいました。
「ローヌ地方のワインで、スパイシーな中にもまろやかさがあって、とてもおいしいですよ(^^)」
にも関わらず、それを聞いて(あ、シラーなのね)などとテンション低めに知ったかぶる、若干感じの悪い客に成り下がってしまいました。
いけませんな。ワインにもショップスタッフさんにもなんの非もないのに。
と思い直し、先週末、このワインを開封しました。

あらやだ、床に髪の毛が…
さておき、こちらのワインは『ルネ・ロスタン コート・ロティ・アンポジウム 2011』です。

フランスの高級ワインは、ラベルはシンプルなのに、名前がやたらと長い。どうしたもんかな…
気を取り直し、この名前について簡単に説明しますと
『ルネ・ロスタン』は生産者の名前。
『コート・ロティ』は生産地。
『アンポジウム』は、ググっても勝手に“シンポジウム”の検索結果にすり替えられてしまい、よくわかりませんでした。
簡単にまとめれば
『フランス北ローヌのコート・ロティという場所でルネ・ロスタンさんが2011年につくったワインですよ』
ということらしいです。
使用されているブドウ品種は、シラー100%です。コショウのようなスパイシーさが特徴のブドウで「肉を喰らえ!」と言わんばかりのワインによく使用されています(ちょっと偏見入ってます)。
コート・ロティには『焼ける丘』という意味があるそうで、ジリジリと照りつける強い日差しと水はけの良すぎる急斜面という過酷な環境が、上質で力強いシラーを育てるようです。
このワインは、そんなコート・ロティにロスタンさんが所有する13の畑で栽培されたシラーからつくられているそうで、この生産者のものとしては、比較的リーズナブルです(それでも庶民には高価だよなぁ)。
で、肝心の味わいなんですが、正直、ちとムズカシ目です。
ふだん飲んでいるようなリーズナブルなワインは、スパイシーなものはハッキリとコショウ風の味がしたり、果実味豊かなものは分かりやすくフルーティーだったり、樽熟成ならハッキリとウッディだったりバニラ香が漂ってきたりしますが、全てが複雑に絡み合っているような感じでよくわかりませんでした。
シラー、グルナッシュ、カリニャンまぜまぜ的なワインは好きでよく飲むのに
「あれ、お馴染みさんどこにいらっしゃるの?」
と、キョロキョロしてしまいましたよ。
そんなあんばいで、いろいろ見失いながら飲んでみたものの…
むむう。
ワタクシには、まだ大人ワインは早かったのか…
と思いつつ一杯だけおかわりしたら、なんとまあ、別物のように旨いのです。
まるで、会ったばかりのときはムッツリしていた人が、急に打ち解けて饒舌に話しはじめるような変化です。
どうやら、一杯目とおかわりの間に二時間サスペンスを一本見たのが効を奏したようです。
なるほど、これが『開く』って言うことなのか。なんだ、上等なワインって人見知りなのね~
日々の生活では、なにかと作業効率やスピードを求めたり求められたりしがちなのですが、こういうお酒は、じっくり時間をかけることの大切さを教えてくれるような気がします。
我が家に来てからもですが、来るまでも時間をかけて熟成されてますし(本当はもう少し寝かせた方がもっとよくなるのですが、いかんせん我が家にはワイン様の理想の寝床がない)ね。
本当は、どんなものでもそうなんだろうな~と思いつつ、本日はこれにて失礼。