再来夢…秘裏 | 腹回り鏡餅に浮輪ネガポジ部屋

腹回り鏡餅に浮輪ネガポジ部屋

光と闇は表裏一体。
2017年末に 脳梗塞で倒れ 糖尿病も併発、軽い右側麻痺、言葉がたどたどしい。
LDH系、特に三代目JSB、特に登坂広臣(臣ちゃ)好き♡♡♡
斎藤工(工ちゃん)好き♡♡♡
《いいね》は生存確認、内容に関わらずしてます。
(記事に無関係、無神経な※ 無言削除)


お別れの時。
棺の中に皆で交代でお花を添える。

その時。

「あっはははっ♪ばぁちゃん、冷たくなってるわっ♪」

その長女はそう言うと、亡くなって静かに横たわっている自分の母親の頬をペシッペシッと叩いたのだ。
大声で笑いながら。

それはまるで、お笑い番組を見て爆笑しているかのごとく。
その笑い声と、頬を叩く音が、会場の中に響き渡る。

更に。

「お前も叩いてみ?ばぁちゃん冷たくなってるからっ。おっかしいだろっ?」

おもむろに自分の孫を1人抱き抱えると、そう言ってその子にもやらせようとしている。

ただその子は何やらただならぬ気配を感じてか、それをせず、スルリとその魔手から逃げ出してしまったが。

私は泣いた。
呆れたとかなんとか…
そんな感情ではなく、とにかく悔しさと怒りで。

その感情は帰りの車の中で爆発した。

正直。
その義祖母とは一度も会ったことがなく、義母から聞かされる話も良い内容ではなかったので、あまり良いイメージを持っていなかった。

かなりのワンマンの人で、周りは大変だったらしい。
その辺りでは結構有名な資産家だったらしいが、その祖父母(義父の両親)がかなりの浪費家(主にギャンブル)で、財産の全てを食い潰してしまったとか。

しかしその義祖母も晩年、気弱なこともあったらしく。

長女が年金目当てで引き取り、ろくな世話もせず放置していたので、たまに見舞いに行った義母に

「あんたの所に行きたい…。」

と、もらしていたらしいのだ。

しかし。
それを強欲な長女が許す訳もなく。
結局、その長女の所から離れることなく息を引き取ったのだ。

まぁ、言ってしまえば自業自得というわけだ。

しかし、だ。

死者の頬をペシッペシッとは。
それも会場に響き渡るほどの力で。

その後の葬儀も、火葬も、どうにか自分を保っていた私だったが、帰りの車の中で堪えきれずに号泣してしまった。

他の人からすれば私がおかしいのかもしれない。
一面識もなかった義祖母の為に、それほどまでに嘆き悲しむなんて。

しかし何故かその時の私は、自分をコントロールすることが出来ぬほど感情が暴走してしまった。
助手席で大声をあげてわんわんと泣いている私の頭を、ダーリンはそっと撫でてくれた。


今思えば。

私の【悪い癖】が出たのかもしれなかった。
何か…取り憑かれた、というか、入られた、というか、感化された、というか。
どうも【通常見えない方】に、乗っ取られたり、入り込まれたりしやすいようで(苦笑;)。

その時はただの体調不良、とか思っていたが、後々考えると、なるほどそういうことだったのか、ということが多々あり。

まあ、そういうのを感じる力も見る力もないので、真相は解らないが。


その葬儀以後、義父側の親戚などと接する機会もなかった。

そして今回。
今までの数々の身勝手さを快く思っていなかった義姉は、義父側の親戚を一切排除することに決めていたのだ。

私も、たった一度接する機会があっただけではあるが、あの様子を見ればその気持ちは理解出来ないこともなかった。

義母にしても、自分が弱っている姿を、変わり果てた姿を、見られたくはない、という感情があったかもしれない。

実際。
まだ義母が自宅にいた頃、姪長女が彼(最初の夫)を会わせようとしたのだが

「手が腫れたりしてるから、今は会いたくない。」

と、拒んでいたのだ。

結局、その後一度も会わずに亡くなってしまい、姪長女も彼も、あの時無理にでも会っておけば良かった、と後悔していた。

しかし、だ。
さすがに葬儀にも一切呼ばないというのはいかがなものか。
そうは思ったが、私が口出しすることではなく。

一応ダーリンには軽く言ってみたが、やはりダーリンもそれに賛成だ、と。

義母の唯一生存している弟、【あの】私達の結婚お披露目会みたいな時にもいた、何かあると義父一家が頼りにしてきた人…

その叔父も

「お前達が好きなようにしたら良い。」

と言っているらしく。

内心では色々考えることもあっただろうが、 もちろん、義父だって強いことは言えず。

本当は、義姉も自分が無茶なことを言ってるのは解っていた。

「もしね、お母さんだったら、そこまでするのは止めなさいって言うと思うの。でも、あたしはどぉしても嫌なのっ。お父さんには悪いけど、あんな人達にお母さんの葬式に出て欲しくないのっ。」

葬儀の前に、そう言っていたのだから。

そして義姉は、ほとんど自分の一存で葬儀を行うお寺まで変えてしまった。
それまで、義父一族がずっとお世話になっていたお寺を、義母一族のお寺に変えたのだ。

義母側のお寺の和尚さんは、別に変えるのは構わないと思うが、義父側のお寺に、きちんと筋を通してからにしてくれ、ということだったようで。

結局。
とりあえず葬儀を済ませてしまい、後日、手紙を出すということになったらしいが。

そうやって、私が暇さえあれば泣いている間にも、まるで母親の死を忘れる為かのように色んなことを仕切りまわっていた義姉。

もちろん私自身、まともに関わる葬儀なんて初めてで、恥ずかしながら何をすれば良いのか全く解らなかったので

《アタシ、ほんッとに何も解らないから、やらなきゃいけないことがあったら指示してね。言われないと動けないから。》

と、何度も義姉に念を押していた。

その度に【解った】と言っていた義姉。

でも何をするのも全て1人で動いていた。

何かを指示しようと言いかけても

「あー、いいわ。やっぱりあたしがやるから。」

となる。

これまでにも何度も述べたが、義姉は何でも自分で完璧にやらないと気が済まない人。
他人の手出しは、迷惑以外のなにものでもない。

ダーリンにも

《ほんとにアタシ、何にもしなくて良いのかなぁ…。》

と言ったが

『良いって言ってっから良いよ。好きにやらせとけばいい。下手に手出しして文句言われたらたまらないからな。』

と。

それで、ダーリンは喪主だったので、挨拶を考えたり打ち合わせにも顔を出したりしていたが、私は本当に何もしなかった。