再来夢…入院 | 腹回り鏡餅に浮輪ネガポジ部屋

腹回り鏡餅に浮輪ネガポジ部屋

光と闇は表裏一体。
2017年末に 脳梗塞で倒れ 糖尿病も併発、軽い右側麻痺、言葉がたどたどしい。
LDH系、特に三代目JSB、特に登坂広臣(臣ちゃ)好き♡♡♡
斎藤工(工ちゃん)好き♡♡♡
《いいね》は生存確認、内容に関わらずしてます。
(記事に無関係、無神経な※ 無言削除)

義母はほとんど寝たきりで、トイレに行くのも助けがないと行けなかった。

義姉も毎日朝から晩まで付きっきりという訳でもなく、いつもは義父がいたのだが、家の外でゴソゴソしていることが多く。
(本音は、弱っている義母を見るのが辛くて、一緒にいられなかったんだと思うが)

トイレに行きたいなど、肝心な時にいない。

義父は携帯電話を持っていたので、義母が自宅の子機から電話をすればよかったのだが、その携帯電話を部屋に置きっぱなしだったり、出なかったり、すぐ行かなかったり、と、辛い様子だった。

まあどのみち、すぐに電話のダイヤルボタンを押すことも出来なくなってしまったが。
浮腫のせいか、上手く指が動かなくなってしまったのだ。

私達は考えた末、自宅介護用のナースコールみたいな物を買ってきた。

それはトランシーバーみたいになっていて、用事がある時に、話しが出来る物だった。
スイッチ的なボタンも大きく、指が上手く動かせなくても大丈夫なものを選んだ。

時々はすぐに来てくれないこともあったらしいが、随分便利になった、と、喜んでくれた。

他にも、腰が痛いと言っていたので、楽になるような布団を買ってきたりした。

身の回りのことは義姉がほとんど全てやっていた。
義姉と義母の間には、独特の間合いが出来上がっていた。

そんな状態だったので、特に私は、くだらないことを言ったりして義母を笑顔にしてあげるくらいしか出来なかった。

それでも私達が行くと、精一杯の笑顔で迎えてくれる義母。
少しでも笑顔になってくれれば、と、休みには毎週訪れた。

しかしそれも長くは続かなかった。
入院してしまったので。

診察の結果、頭部に水が溜まってしまい危険な状態である、との判断だった。
確かにずっと頭が痛いと言っていた。

身体も思うように動かせなくなってしまっていた。

トイレに行く時は、義父と向かい合わせに立たされ、義父の足の上に義母の足を乗せ、しっかり体を支え、おいっちに、おいっちに、と歩いて行ったようだ。
まるで操り人形のように。

そんな風にあまり身動きが上手く出来なくなってしまったのも、実は頭の中に水が溜まってしまっていたせいだったのだ。

入院当日。

本当はダーリンが連れて行く予定だったが、車が故障。
次の車の手配やら何やらでバタバタ。

夕方近く。

やっと私達が病院へ行くと、義母は静かにベッドで横たわっていた。
脳の圧迫を抑える為の点滴をしていたからか、少しは楽になったと笑顔で答えた。
それでもその笑顔がやや弱々しく感じたのは、気のせいではなかっただろう。

完全看護ということで、入院中は特に付き添いはいらない、とのことだったが、日中は義父、夜は義姉、という感じで、数時間ずつ付き添う予定だった。

義母の入院の少し前、義姉は違う会社に勤め始めていたので、夜しか付き添うことが出来なかったのだ。

私達は、週末くらいにお見舞い程度で行けば良い、ということだった。

ところが。

「食事が大変で…。」

と、ふと、もらした義母。

よくよく話しを聞いてみると。

なんの説明もなく、いきなり食事を置いていかれたらしく。
この時自分で起き上がることが出来なくて、それは看護師にもちゃんと言ったらしいのだが、結局その後、誰も来てはくれなかった。

起きあがれない以上、自分では無理なのだから遠慮せずにナースコールで呼べば良かったものを、忙しそうなのに申し訳ない、と思い…なんと!

ベッドに寝たままの状態で、手探りで、しかも手掴みで食べた、というのだ。

「どこに何があるか解らないし、手は汚れるし、大変だったわ。そんな風にして食べても美味しくなかったしね…。」

困ったような笑顔で話す。

いや、いや、母ちゃん!!

手掴みでだなんてっ(泣)。

《明日からアタシが日中来るからっ!!》

気付いたら私はそう言っていた。

淋しそうに、手探りで、手掴みで、ぼそぼそと食べる義母…
そんなこと、想像しただけで泣いてしまいそうだった。

といってもこの日は金曜日。

土曜と日曜は、義姉がほとんどずっと付き添うと言うので、私達は【お見舞い】だけで、私の出番はなかったが。

その間に義姉とも話し合い、誰か1人に負担がかかりすぎないよう、皆で交代で付き添うことにした。

夜から早朝5時頃までが義姉。

私が行くAM8時頃までが義父。

義父が来るPM5時頃までが私。

また義姉が来るPM10時頃までが義父。

平日はそんな感じで、義母を1人にしないようなシフトを組んだ。

自分では起きあがれない、ということと、遠慮しぃの義母の性格を考えると、完全看護とはいえ、やはり義母1人には出来ない、ということになったのだ。

最初は義姉と義父だけで良いと言われたが、それではきっと2人とも参ってしまうから、と言う私の言葉を素直に受け入れてくれた義姉。

義姉は仕事をし始めたばかりだったので、休みを取るのは難しそうで、夜だけお願いすることになった。
(夜といっても、仕事に差し支えないようにほとんど寝ていたみたいだが)

土曜日は昼過ぎから夕方くらいまでの間にダーリンと私が行き、夜は病室に泊まり込み。
私達は時間を決め、交代で付き添い。
といっても。
結局彼は仕事で疲れて爆睡していた為、ほとんど私が起きていたが。

日曜日は義父か義姉の来る昼頃まで引き続き私達が付き添い、誰かが来たら交代して帰る。

そんな入院生活が始まった。