再来夢…切裂 | 腹回り鏡餅に浮輪ネガポジ部屋

腹回り鏡餅に浮輪ネガポジ部屋

光と闇は表裏一体。
2017年末に 脳梗塞で倒れ 糖尿病も併発、軽い右側麻痺、言葉がたどたどしい。
LDH系、特に三代目JSB、特に登坂広臣(臣ちゃ)好き♡♡♡
斎藤工(工ちゃん)好き♡♡♡
《いいね》は生存確認、内容に関わらずしてます。
(記事に無関係、無神経な※ 無言削除)

長かった同棲生活にもピリオドを打ち、新たに結婚生活を始めた私達。

とはいえ。

住居はそのままだったし、他に新しい家具等を買うわけでもなく。
今までとなんら変わらぬ生活であったが。

変わったといえば、私の姓と、ダーリンが世帯主になったということぐらいである。

ただ、この私の姓が変わったのは、思いの外面倒で。

免許の変更届け、私名義の通帳の名前変更、それに電気やらの光熱関係のダーリンの名前への切り替え。
一度やってしまえばどおってことないのだが、ずぼらな私にとってはかなり面倒なことだった。


やっと入籍を済ませ、ダーリンの借金問題も出口が見え始めた。

入籍当日にあんなことはあったが、平穏な生活が出来る、と思っていた私。

しかし。

まだ…
まだまだ終わりではなかった。

入籍後暫くは何事もなく過ぎていった。

そんなある日。

ふと感じてしまった【あの】嫌な感じ。

((まさか…))

もちろん、そんな時の予感は見事に的中する。
どうしてこう、感じなくても良いものを感じてしまうのか。

彼はまたメールをしていたのだ。

そう、例のあの女だ。

あの女とまだ、繋がっていたのだ。

毎度のことではあるが…。

やっと、やっと気持ちが落ち着いてきた頃に【また】である。
入籍したことで、安堵感が大きくなっていたが故に、そのショックは大きかった。


あれほど言ったのに…

こんなに嫌がってるのに…

入籍まで済ませたのに…

まだ…

それでもまだ…


何度も同じことを繰り返され、感覚が麻痺し、慣らされてしまった…
なんてことがある訳もなく。

今まで以上に発狂。
一通り発狂すると、おもむろに立ち上がる。
そして押し入れから、あの女にもらったであろう服達を取り出す。

そう、あの、入籍当日に発見し、揉めに揉めたあの服達だ。

結局、誰にもらったのかは白状しなかったが、状況から判断すれば解ることだった。
それを実はまだ処分していなかった。

私は、過去も現在も、くれた相手が誰であれその【物】に対して嫌悪感は抱かぬタイプ。

それはそれ、だからだ。

今回も、せっかくまだ着られる服を、わざわざ処分するなんてもったいなくて出来なかった。
貰った服達の中には、まだ商品タグもついたままのものもあったし、それなりのブランド品も含まれていた。
元来貧乏性の私は、なおさら処分出来なかった。

かといってまだ冷静に【触る】ことも出来ず、着用済みのTシャツなどを洗濯することもしていなかった。

そこには。

あの女と楽しげに歩いたであろう痕跡がしっかりと残っていた。

袋からそのTシャツを取り出すと、黙って、しかし狂ったように切り裂き始めた。
その女との繋がりを切り裂くかのように。

何度も…

何度も…

私のその手には、カッターナイフが握りしめられていた。

彼はただ、黙って見ているしか出来なかった。

私の【気】に圧されたのか

下手に止めると危ない(私が自分自身を傷付ける)からか

ただただ、黙って見ているだけだった。

私も私で、ただただ一心不乱に切り裂き続けていた。
言葉にならない、やや低い叫び声をあげながら。

そのくせ、タグのついたまま、などの未使用だと思われる服には手をつけなかった。
取り乱しているんだか、冷静なんだか(苦笑;)。

全てを切り裂き終えると2階に駆け上がる。
慌ててダーリンが追い掛けて来る。

暫くすったもんだしていたが、彼は諦めて下へ降りていった。
その日も仕事だったのだ。

いっそ家出をしたかったが、その一歩が踏み出せずにいたのはそれが原因だった。

この頃のダーリンは、超ハードスケジュールだった。
出勤する車庫が移動になり、通勤に片道1時間半かかるようになってしまったのだ。

つまり通勤だけで一日3時間。

更に。

仕事の合間に、まとめて寝る時間に充てられる筈だった時間に、別の仕事が時間変更になって組み込まれた為、貴重な睡眠時間がなくなってしまった。
時間が変更になり、前後の仕事の繋がり具合で、休憩時間が分散されてしまったのだ。

実質勤務時間は変わらなかったので、賃金も上がるわけではなく。

それなのにもともと少なかった睡眠時間が更に削られ、自宅での睡眠時間も、通勤時間が長くなった為2時間ほどしかなかった。
故に朝は目覚ましぐらいでは起きられる筈もなく。
仕事の合間の睡眠時も、私が携帯に何度か電話して起こさねばならず。

それらが、私の決意を鈍らせていた。

とはいえ。

怒りがおさまる訳もなく、自分の気持ちをいったいどこへぶつけたらいいのか解らなくなってしまっていた。

自分の気持ちの持って行き場を見失ってしまった私は、再び、その怒りを自分の体に向けた。

カッターナイフを手にリスカ…
なんてする勇気はないから、刃の先端で自分の手首の皮膚を削る。

カリカリカリカリ…

カリカリカリカリ…

カリカリカリカリ…

皮膚がささくれ立ち、ミミズ腫れのようになり、表皮に少し血がにじんでくるのを見て、やっと気が済んで止める。

また別の日。
今度はフォークを手にする。
同じく、手首の皮膚を引っ掻く。

ガリガリガリガリ…

ガリガリガリガリ…

ガリガリガリガリ…

根性なしの私は、あまり痛くなり過ぎないように力を加減して。

中途半端な根性なし。

痛いなら、怖いなら、やらなきゃ良いのに。

それでもそれらを止めることは出来なかった。
そうすることでしか、自分のバランスを保つことが出来なかった。

そしてこの頃から、何か自分の思い通りにならない時、苛々する時、考え事をする時、自分の体にわずかな痛みを与える癖がついてしまった。

ダーリンと言い争いをしている時は、自分の爪で表皮をガリガリしたり、爪で皮膚の表皮だけを引きちぎるようにつねってみたり。

そうすることで、不思議と気持ちが落ち着いた。
(リスカをする人達は、こんな気持ちなのだろか…)

ただ、最初は自分の気持ちを整理する為だったり、苛々を落ち着かせる為だったりした筈が、気付けば、その行為そのものに一心不乱に集中してしまっている時も多々あった(苦笑;)。