某HOでホコリだらけで、弦も張られていなくて、かわいそうな状況で吊り下げられていた、エレアコを救助してきました。
Aria FET-F1 LVS で標準小売価格に対して約30%の値札でした。
音出ず&ブリッジ浮き&ブリッジピン欠品、の記載となっていました。
持ち帰り後、作業場で内部確認してみると以下の状態でした。
*音出ず*ブリッジ浮き(修理歴あり)*ナット溝ガタガタ*ブリッジ溝ガタガタ
*ピエゾピックアップ根本切れそう(内部で配線がぐるぐる巻となっていた)
*フレットバリあり&浮き*トラスロッド動き渋い
*重量=1.94kg
しかし木部は大きな傷はなくきれいな状態でした。ブレーシング剥がれもなし。
材質はTop&Back : Flamed Nato & Side : Natoでした。指板&ブリッジはローズウッド。
塗装はマット仕上げで Open-pore(導管残し)でした。
指でボディをコンコンすると結構乾いた音でした。
フレットもほとんど減ってなくて、あまり弾かれた形跡がないみたいです。
シリアルから見ると多分発売当初の2015年頃生産のようです。
またプリアンプは以下のICが使用されており、真面目に設計されている感じでした。
*入力部=LF353 High Slew Late opAMP
*トーン部=TL062 FET input opAMP
*チューナ用バッファ=LM358 GND input 対応 opAMP
従い以下の修理対応を行いました。
*内部外部ブロワー吹き
*トラスロッドネジ部に556対応
*フレット浮き打ち込み&すり合わせ&磨き&バリ取り
*プリアンプ=入力部IC壊れていたのでFET入力の高音質オペアンプJRC082に交換
*ブリッジピエゾピックアップ交換
*ブリッジ固定=はみ出ていた接着剤除去&表からは見えないようにM3ボルトナット固定(このための簡易ジグ作成しました)
*ナット交換*牛骨ブリッジに交換*ブリッジピン6本交換
*清掃&ボディポリッシュ磨き&指板レモンオイル磨き
*弦張り 今回マーチン弦をオゴリました
*ロッド調整
*ナット調整*ブリッジ高さ調整
*上記の結果、弦高は6弦2.1mm,1弦1.9mmとなっています。
<音質>
生音=中広域がきれいな感じです。
エレキサウンド=素直でキラビヤかな音質です。
今からぼちぼち弾き込んで行きたいと思います。





