知的障害と実年齢②の続きでラストです。
IQ62の知的障害だから子供扱いしているか?
読み書きを代わりにしたり、物事を分かりやすく話さなければいけない。身辺自立、金銭感覚、交友関係など年齢相応の理解力と能力でもないし、何かに躓いたり、ストレスがかかれば幼い反応をする。だからどうしても13歳より少し下の子供として接してしまいます。
ですが、
「ちゃん付け」に当たる言葉や愛称は使っていません。「〇〇しようねー」みたいな言葉づかいもしないし、家族、学校、デイサービス、医者etc.、ファーストネームを呼び捨てで、あくまでも実年齢に見合った対応で幼稚な扱いはしません。療育幼稚園は保育士さんを呼び捨てOKでしたが、支援学校からは先生には女性なら「フラウ(Ms., Mrs.)」、男性には「ヘル(Mr.)」と敬称を付けるように習い、誰にでも馴れ馴れしい態度はしません。
子供でいたいずっとトイザらスキッズ
大好きなおもちゃに囲まれて
大人になんかなりたくない
ぼくらはトイザらスキッズ
ムスメを表現するなら、ベストな例がトイザらスのCM。大人なのに子供扱いされるのが嫌な障害者の方が多いですが、ムスメはずっとされたい派です。
それでも、
1人前になりたい気持ちはあるようです。
「1人でするからママは出て行って 〜!」
と、歯磨きや入浴時に言ってくれるようになりました。自立は嬉しいことですが、ムスメ1人にするとやるべき事をせずに棚の中の物色に夢中になったり、バスタブに栓をせず水を流しぱなしにしたり、洗濯機と乾燥機に洗剤を入れたり…。信用できないから長いこと部屋で1人にはできません。
「余計な事せんと、ちゃんと出来るかママに見せてくれたら1人でもいい」
と、日頃からママ・パパが信頼できたら1人にさせてもいいとハッキリ言っています。
基本の身辺自立は練習すれば1人で可能なので、あとは何かに気が散ってしょうもない事をしなければ介助なしへと前進できます。大小便もムスメが不安だったり、余計なことしないように毎回付いて行ってましたが、「1人で!」と言い出しました。用だけ足すようになったら、1人で行かせました。何かをやりたいなら、何かをやらかしたら、出来る事やしない事を証明して人から信頼を得ることを学ぶのは大切だと思います。
そういうわけで、
凹凸なところがあるから子供と大人の線引きは難しく、今でも子育てを日々模索し、自問自答、試行錯誤してます。
また、
どうされたい、どうしたいのかを外に表現できるのなら、自身で周りにちゃんと言うべきだと思っています。"特性"で違う環境に慣れるのは難しいからと親が気を利かせて周りにアレコレ注文・指示・チェックし、子供が「察してちゃん」にはならないようにとくに厳しく注意してます。例えば、ムスメは慣れた環境ならイエス・ノーの一言でも言えるので、学校やデイサービスでうるさいなら"ウルサイ"と先生に言うか自分でイヤーマフをしろ、違う部屋に行け、と「何でもいいから言わないとわかってもらえへんで」と繰り返し教えてます。
子供扱い、大人扱い、どっちでもいいから、集団生活で我慢して病まないよう、困らないよう可能な限りに成長させてあげたいです。
それでは