オットーの解雇と再就職④の続きです。

 

お話を進める前に…

 

9年前、オットーが転職したのが今の会社です。転職後間もなく、会社が買収されたことでそれまでの社風が変わり、それが気に入らない数人の上司Eらが退職して立ち上げたのが今回採用を問い合わせた会社Fです。買収以前は毎週オフィスパーティーをして勤務時間でも「ワチャワチャ」と仲間意識が強い生ぬるい雰囲気で、退職した上司Eらに賛同して会社Fに転職する人が続出しました。オットーと一緒に解雇された上司(と言っても元同僚なので上下関係なし)でありゲーム仲間のAさんは、前々から会社Fに転職したSから勧誘されていました。Aさん夫婦は共に博士号持ちで、大学勤務している奥様のほうが収入か高くて出張も多く、2人の子供をAさんがワンオペしていたり。三階建ての家に家政婦さんを雇える余裕ある家庭なので、「専業主夫」になってもいいと話していたそうです。

 

話を戻し…

 

会社Fとの話し合いが順調にいっていた時、突然Aさんは会社FのSに連絡したから面接するとオットーに言いました。オットーがAさんに会社Fとのやり取りの経過を話していたら、です。こちらが会社Fの面接日がようやく決まったという時、Aさんは面接直後にすぐ採用決定になり、全ての過程に1週間もかからずに会社Fと雇用契約をしました。

 

オットーはというと、Aさんより対応を遅らされました。面接後、「どのチームにオットーを配属するか検討中」で2週間ちょっと待たされた挙げ句…

 

 

理由は「Aさんを採用したから"シニアレベル"のプログラマーはもう必要ない」でした。

 

 

同じチームで毎日一緒に働き且つ時にはゲームをしたりしていた人に「後出し」で採用チャンスを奪われた気持ちになりました。Aさんのスピード採用は上記に書いた会社Fの仲間への贔屓がミエミエでした。オットーは中途採用だったのでその繋がりを持っていない外部の人間だったのです。

 

けれど、

 

Aさんにも事情があるだろうから責めはできないし、ビジネス世界ではそういうものだと言われれば納得せざる負えないでしょう。仮にオットーがAさんの立場だったら同じ事をしていました。家族を守るためなら、失業を免れるなら誰もがそうすると思います。Aさんはもともと勧誘されていたのだから仕方ないと頭で納得していても、オットーの話を聞いてから行動したAさんとAさんを優先させた会社Fには決していい感じはせずとても残念です。

 

というわけで、

 

残るは不採用になった会社Fと同時進行中だった元同僚Mの建設会社とご近所さんSの会社の2件になりました。最初の不採用通知で慌ただしすぎてゆっくり考える間がなかった「失業」についてようやく考えることになりました。

 

次回、タイトルを変えて続く