先日、親しい起業仲間の誘いがあり、都内に体験セミナーに行ってきました。
セミナーの講師はベンチャー企業の元役員で実績もあり、やり手のAさんという方。友人はこの方の体験セミナーを聞いて刺激を受け、後日、一泊二日の勉強会にも参加し「今年はやれる!今年は絶対稼げる!」と自信がついたということでした。つまり、「いい刺激が得られるので私にも紹介したい」ということでご案内頂いたんですね。
当日は、彼と駅前で待ち合わせ、雑居ビルのセミナールームに到着しました。
既にふたりの参加者がいて簡単にごあいさつをし、開始を待っていました。
開始時間になった頃、講師のAさんの関係者と思われる某会社の代表取締役であるBという関西系の50歳位の方が会場に入ってきました。またその部下と思われるCという30歳位の女性も入ってきました。
B社長とCは私を含め、数名の参加者と簡単に名刺交換を済ますとB社長が「いやー、すんまへん。実はAが昨晩急きょ違うイベントの方に行くことになりまして・・・今日はちょっと来られなくなってしまいまして・・ご連絡した方にはしたんですが、連絡できなかった方だけが今日来られたと、まぁそんなわけでして。すんまへん、へっへっへっ」と話し始めたんです。
「あ、そうなんですか?」と私の友人も目が点。私も「え、そうなの?連絡し忘れたってこと?なんだそりゃ。」とがっかり。
「電車賃使ってここまで来たのに、だったら会社で仕事してりゃよかった」と一瞬思いました。でも連絡が来なかったので友人を責めるわけにいきません。
B社長は「そんなわけでせっかくお越し頂いたんでまぁ今日は座ってもらって・・」とテーブルをくっつけてロの字にしたので我々は渋々座りました。
その後、B社長は「Aについてご紹介しますと・・・」と話し始めました。その後、30分ほどAさんの経歴やらを独演会。
その間、遅れてセミナー参加者がひとり到着しましたが、訳もわからず輪の中に入れられて話を聞くはめに。「え、セミナーないんですか?」とキョトンとした反応。
私はというと「そもそもこの人誰?なんなのこの時間は?あなたの話聞きにきたんじゃないんでけどなー」とイライラ。
そのうちB社長は「じゃ、せっかくだから自己紹介でもしてもらって・・・えーと森社長はどんなお仕事をされてるんですか?」などと参加者に話をふり始めました。
結局、全員が自己紹介をしたんですが、部下のCはB社長の人柄や経歴を褒めちぎり、自分の仕事を延々と話して・・というような流れでその場は進みました。
私はといえば友人の立場もありますし、黙って聞いていましたが、正直イライラは限界に達していました。ですから時計をチラチラ見たり、下を向いて「早く解放せんかい!」とアピールしてたんですね。しかし、全くその雰囲気に気付かず、再びB社長の独演会。
開始から一時間ほど経過した時に「そんなわけで今日は・・・」とB社長が締めに入ったので「今日はありがとうございました!」と私は席を立ってセミナールームを出たんですね。
つまり、B社長は講師が来れないので悪いとでも思ったのか、単にお茶を濁してただけなんです。しかし、我々は延々一時間、ほぼどうでもいい時間を過ごさざるを得ませんでした。
残念だったのはその対応につきます。
経営者であるB社長は「時は金なり」という言葉を知らないのでしょうか。私も友人も一応は経営者であり、経営者を一時間も拘束することに何の違和感も感じなかったのでしょうか。
まして私の顔を見たら「早く返した方がええな」と思わなかったのでしょうか。全く空気の読めない感覚の鈍さ。さらにそんな空気の中でBを褒めちぎる部下Cの感覚の鈍さ。
「あんたら一生やってろ」って感じでした(笑)。
そもそも私はB社長の誠実な謝罪の言葉も聞いてませんし、名刺交換はしたものの、「この人誰?Aさんとどんな関係?」て感じだったんです。つまり誰だかわからない人の話を延々聞かざるをえなかったわけです。
仮に私がB社長の立場であれば「今日は貴重なお時間をとって来て頂いたのに本当に申し訳ありません。今後このようなことがないように十分指導致します。もしよろしければまた来週お越しください。」と謝罪してお帰り頂きます。
まず謝罪、そして参加者がこれ以上無駄な時間を過ごさなくていいようにお帰り頂く、というのが正しい対応だと思うんですね。
まさに時は金なり。
この後、友人は「ホント、すいません。飯おごりますから飲みいきましょ!」と平謝りで結局ふたりで居酒屋に行き、熱いビジネス談義をして帰りました。
さてみなさんがB社長の立場だったらどんな対応をとったでしょうか?
ご意見をお聞かせ頂けると幸いです。(^.^)