最近、テレビを賑わしている体罰問題。
内容はこんな感じです。
『大阪市立桜宮高校2年のバスケットボール部主将の男子生徒(17)が顧問の男性教諭(47)から体罰を受けた翌日に自殺した問題で、男子生徒が自殺前日、家族に対し「顧問から30~40回殴られた」と明かしていたことが10日、市教委への取材で分かった。
市教委は体罰の具体的な回数について、家族から聞いて把握していたが、これまで「数回たたいた」とする顧問の説明だけを公表していた。
市教委によると、男子生徒は自殺前日の昨年12月22日、他校との練習試合を終えて帰宅した際、母親に「きょうもいっぱい殴られた」と話し、「どれぐらい?」と聞かれて「30~40回ぐらい」と話したという。大阪市立高校でバスケットボール部の顧問がキャプテンに対して30発以上のビンタをしたことが原因でその生徒がその翌日に自殺したというものです。』
この高校はバスケットでは強豪校らしく教諭も非常に熱心な指導をしていたそうです。
実は私も高校時代、甲子園を目指して強豪校の野球部に在籍していましたが、監督からビンタは当たり前でやはり一度に数十発ビンタをくらうこともありました。
それでも私は少ない方でしたが、キャプテンや中心選手は四六時中殴られてましたね。
で、30年近く経って野球部の連中で飲み会を開いたりして集まるじゃないですか、当然、話題は野球部時代の話になります。で、その時、当時のキャプテンは未だに言いますよね。
「あいつは絶対に許さない。」と・・・。
彼は教育だとか愛とかは全く感じたことがなく、ただ憂さ晴らしに殴られたとしか思えないのでしょう。
確かに今思えばあそこまで殴る意味があったのか、不思議でなりません。彼の言うように監督の憂さ晴らし、ストレス解消の対象だったのでは、と言われても仕方のない指導だったように感じるんです。
私は思うんです。
少なくとも人を殴る痛みを感じたことのある人間であれば数発殴るだけでも心が痛くなるのではないか、数十発も殴れないのではないかと。
実は私は少年野球の監督を5年ほどやっていました。
うちの息子は低学年からずっとキャプテンでしたが、監督の息子だから試合に出てるとか、ひいき目で見られるのも困るので当時は他の選手より人一倍厳しく当たりました。
小学6年の高学年になったある日、情けない試合運びで敗退し、どうしてもチームにカツを入れる必要があり、試合後、全員にグランド30周を指示したんですね。そしてその時、大事な場面でエラーしたキャプテンには他より5周多い、35周を指示したんです。
そしたら彼が一瞬「なんで俺だけ・・」とすごく嫌そうな顔をしたんです。
私はそれを見逃しませんでした。「なんだその顔は!おまえのせいで負けたんだろ!キャプテンがそんなんだから勝てないんだよ!」と怒鳴り、全員の前で思いっきりビンタとお尻に蹴りをぶちこみました。
「それでもキャプテンか!おまえは40周だ。走れ!」と更に気合いを入れましたら彼は泣きながら走りにいきました。
ふと、後ろを見るとベンチ裏にいた保護者のお母さん方が固まってましたけど・・。(笑)
これはまさにチームにカツを入れるために、ある意味キャプテンである息子に犠牲者になってもらったんです。
彼にくらわしたのはビンタ2~3発と蹴り1発だったでしょうか。
でも泣きながら走ってる彼を見ると心が痛みましたよね。
ですから彼が走り終わってからしっかりと話をしました。何が悪かったのか、どうして殴ったのか、キャプテンとしてどうあるべきか、どうしたらチームはよくなるのか・・・。
今、彼は私を恨んではいないでしょう。高校生になって野球から手が離れた今でも、私のアドバイスを真剣に聞きますし、学校のことや部活のこと、なんでも相談してきますから。
話を元に戻しますが、僕はこの大阪の高校教諭がキャプテンに体罰ともいえるビンタをしたことに反対はしません。しかし、数十発殴る必要があったのか、また、それを適切にフォローしたのか、そこが問題だと思うんですよね。
体罰の定義がよくわかりませんが、なんでもかんでも暴力はダメだというのもどうでしょうか。
本当に生徒のことを思えば、時にはビンタやげんこつをするときもあるじゃないですか。
それを体罰、体罰と恐れていたら、ますます子供は図に乗ってのさばるし、大人は委縮するばかりですよね。
だから草食系男子も増える、情けないヤツが多くなる、弱い男が増えるんですよ。特に危ないこと、悪いことをしたらビンタくらい当たり前ですよ。
体罰問題は根が深く、簡単にいい悪いは判断できませんけどね、こういう機会にみんなで考えてみるべきじゃないでしょうか?
私は愛情に裏うちされたビンタであれば容認します。
さて、みなさんはどう考えますか?(^.^)