年末に書いたオリジナル布巾を作ったお話には、

まだまだ書き足らないことがありまして。

 

今回はオリジナル布巾を作った詳細を綴っておこうと思います。

 

結論から言いますと、ほんとに楽しかった。

 

3年前のことです。

もともと、青空社で販売していた奈良のかや生地布巾。

リピーターもいるし、ちょっとしたご挨拶やプレゼントにされる方も多いこの布巾、

オリジナルのイラストで作れないかなと思ったのが始まりでした。

 

布巾の裏を見ると、奈良の布巾なのに、プリントは和歌山と書かれてありました。

和歌山生まれの和歌山育ちで、和歌山から出たことがない私は、和歌山愛がすごいのです。

ますます、布巾に愛着がわき、思い切ってプリントを施してる原田織物株式会社様に電話しました。

 

果たしてこんな小さな雑貨屋の店主の話に耳を傾けてもらえるのか?

そんな気持ちで電話したことを覚えています。

「オリジナルの布巾を作りたいのです」と伝えたらすぐに、「ぜひお話したいです」と言ってくれました。

しかし、前回の日記にも書きましたが、500枚作らないと1個あたりの布巾の値段が納得のいく金額で買うことができない

というお話で、少し無理をしているなと感じたので、その時は敢えなく断念しました。

 

いつか絶対に500枚のオリジナル布巾を作ろう。

心の中にずっとその想いがありました。

 

そして、その時がやってきました。

今年の夏、3周年に間に合わせようと心に決めて、原田織物株式会社さまに電話をし、直接お話を聞きに出かけました。

想像していた以上に大きい工場で、見学をするのに1時間ほどかかりました。

原田織物の大西さんは、大きなクライアントでもない私に丁寧に工場の説明をし、布巾のプリントはもちろん、それ以外の織物全ての工程も見学させて下さいました。

印象に残っているのは、布巾にデザインをプリントする時の色合わせです。女性のスタッフが2人でしていました。

沢山の塗料を掛け合わせ、支持された色に近づけるという大変な工程です。

それを見て、私の思い通りの色をこの方達が作ってくれるのだなと思いました。

 

工場を見学して、絶対に作りたいと思いました。

 

そしてなんと布巾のデザインは私が自分で描きました。

 

そのせいで、なかなか布巾の全貌をお見せできないという難点があります。(気に入っていますが小っ恥ずかしいからです笑)味のあるイラストだなと思って頂けたら嬉しいです。


そして、そのイラストを綺麗に修正し、バランスを整え、データにしてくれたのが、いつもお世話になっている designer SOU さんです。

ふきんを縛っている帯のデザインも彼女が作ってくれました。裏にもイラストをつけたり、QRコードをつけたり、「セロテープを貼るところは何ミリか空けましょうか?」など、細部に渡り丁寧に確認をしながら完成させてくれました。私1人ではここまでできなかったなと思うとほんとに感謝の気持ちでいっぱいです。


とにかく、全て最後に決めるのは私です。それがとても楽しかった。こだわり出したらキリがなく、どのくらいのところで決定するか、私の匙加減一つのところがなんか、ワクワクする。


世の中に溢れている「もの」たちは全てこんな風にして出来上がっているのだと思うと、どれもこれも大切に思えてきます。絶対またなにか、オリジナルの「もの」を作ろうと思います。