患者さんからこの本を貸していただきました。

鹿児島の「知覧特攻平和会館」の資料を書籍化したものです。この特攻平和会館には太平洋戦争末期、特攻隊として飛行機に爆弾を積んで命をかけて敵艦に体当たりした特攻隊員の遺品や遺書、当時の記録などが保存、展示してあります。中でも強く印象に残ったのは、2歳と5歳の2人の子供宛てに、お父さんが当時子供が最初に習うカタカナで書いたものでした。

「チチハ、スガタコソミエザルモ イツデモオマエタチヲミテイル。ヨク オカアサンノイイツケヲマモッテ、オカアサンニシンパイヲカケナイヨウニシナサイ。

ソシテ オオキクナッタラ ジブンノスキナミチニ

ススミ リッパナニホンジンニ ナルコトデス。ヒトノオトウサンヲウラヤンデハ イケマセンヨ。

「マサノリ」「キヨコ」ノオトウサンハ カミサマニナッテ、フタリヲジットミテイマス。フタリナカヨク ベンキョウヲシテ オカアサンノシゴトヲテツダッテクダサイ。オトウサンハ「マサノリ」「キヨコ」のオウマサンニハナレマセンケレドモ フタリナカヨクシナサイヨ。オトウサンニマケナイヒトニナッテ、オトウサンノカタキヲウッテクダサイ。

マサノリ キヨコ フタリヘ チチヨリ

私にも小さな子供がいますので、本当に切なくなりました。平和な時代に生まれた自分がどんなに恵まれているか、小さな事で悩まないで頑張らないといけない気持にさせられました。皆さんも機会がありましたら是非行ってみて下さい。